NetBSD環境
NetBSD 1.5.1が2001年7月にリリースされました。
ここではそのi386版(NetBSD/i386)について簡単に紹介します。
尚、NetBSD 1.5.1のインストールについてはこちらで紹介しています。
NetBSDは市販のLinux/FreeBSDディストリビューションと違ってNetBSDのCD-ROMからOSをインストールしてもすぐにいろんなアプリケーションや日本語環境が使えるというものではありません。
NetBSDではアプリケーションをこつこつとインストールする必要がありますのでシステムの再インストール時はちょっと大変かも知れません。
(1)シェル
NetBSD標準のシェルはCシェルになっています。
各ユーザのホームディレクトリにある「.cshrc」をカスタマイズすることでプロンプト表示方法などの変更もできます。
(2)ネットワークの設定
/etc/rc.conf
hostname,domainname,defaultroute等の指定を行います。
/etc/ifconfig.xxxの作成
ifconfig.xxxの「xxx」部分にはネットワークインタフェース名を指定します。
例えばIntel Pro/100 S(Intel 82557)の場合は「ifconfig.fxp0」となります。
指定するものは自IPアドレス、ネットマスクなどです。
/etc/resolv.conf
ネームサーバのアドレスを指定します。
/etc/hosts
必要に応じて/etc/hostsも編集します。
サービスの設定
ftp,telnetサーバ等のサービスを有効にするために/etc/inetd.confを編集します。
(3)Xの設定
NetBSD 1.5.1付属のXFree86 3.3.6aバイナリにはXF86Setupやxf86cfgはありません。
Xの設定はxf86configで行います。
xf86configにおける各種設定の中にマウスのプロトコルとデバイス名を指定するところがあります。
PS/2マウスであってもプロトコルは「Net/OpenBSD WSCONS Mouse」(プロトコル名は「wsmouse」)を選択します。
またマウスデバイスは通常/dev/wsmouse0を指定します。
startxでXのデスクトップが表示されます。
但しウィンドウマネジャはtwmでこんな感じのデスクトップです(サイズ:1024x768)。
(twmのデスクトップメニュー)
(4)ユーザの追加
ユーザの追加はuseraddコマンドで行います(adduserコマンドはありません)。
またユーザのパスワードの設定はpasswdコマンドで行います。
尚、追加したユーザの情報はuserinfoコマンドで確認できます。
(5)KDE 2.1の利用
NetBSD/i386でのKDE 2.1環境についてはこちらを参照して下さい。
(6)AfterStepの導入
デスクトップの模様変えのためにAfterStepウィンドウマネジャを導入してみました。
AfterStep上のlynxによるWebアクセスはこちらです。
(lynxはNetBSDの基本配布セットに含まれていないためlynxパッケージをダウンロードして「pkg_add lynx-2.8.3.1.tgz」という感じで追加インストールします)
(7)FDやCD-ROMのマウント
- MS-DOS形式のFDマウント
「mount -t msdos /dev/fd0a /mnt/floppy」でOKです。
- CD-ROMのマウント
「mount -t cd9660 /dev/cd0a /mnt/cdrom」でOKです。
1995年の春に出版された「Linux 入門」という書籍の付属CD-ROM(Slackware 2.1)をマウントしてテキストファイルを表示してみました。
(8)ネットワーク利用
(9)シャットダウン
シャットダウンはshutdownコマンドで行います。
NetBSDでのshutdown実行後のメッセージはこんな感じです。