NetBSD 1.5.1のインストール例
ここでは2001年7月にリリースされたNetBSD/i386 1.5.1のインストール例を紹介します。
本来ならNetBSDの利用方法に合わせたパーティション構成をについて配慮すべきなのですがここでは1台のHDの半分だけをNetBSD用に使うという前提でインストールの仕方を紹介します。
(ここで紹介するインストール画面は鮮明でなくてすいません)
(1)今回利用したマシン構成の概要
- CPU:Intel Celeron 266MHz
- メモリ:256MB
- HD:Ultra ATA対応の約8GBのHD
- ビデオカード:ATI 3D Rage LT Pro
- LANカード:Intel EtherExpress Pro/100 S(Intel 82557)
(2)今回インストールする配布セット
NetBSD 1.5.1のCD-ROMに入っている配布セットはbase.tgz,etc.tgz,kern.tgz,xbase.tgz等です。
今回はフルインストールしています。
フルインストールと言ってもNetBSD 1.5.1の場合にはXFree86を含めて200MB程度の容量もあればOKで基本的な利用にはほとんど問題なく行えます。
(3)インストール用ブートFDについて
2枚のFDを用意しCD-ROMに入っているboot1.fsとboot2.fsをそれぞれのFDにrawriteします。
(4)インストールの流れ
- FDからのブート
まずインストール用ブートFD(その1)でブートします。
FD(その2)への交換指示が出ますのでFD(その2)をセットしてEnterキーを押します。
- ハードウェアの自動検出
次にハードウェア構成が自動的に調べられ検出されたハードウェア情報が表示されます。
例えばLANカード(Intel 82557)については次のように表示されます。
- インストールメニュー
ハードウェア構成がチェックされた後にインストールメニューが出ます。
CD-ROMからのインストールであれば「a: Install NetBSD to hard disk」を選択して先に進みます。
インストールメニューの中に「e: Utility menu」メニューがあります。
このメニューを選んで先に進むとネットワークの設定ができますがここではとりあえず無視します。
「a: Install NetBSD to hard disk」を選択して先に進むと「Shall we continue?」と聞かれるのでデフォルトの「Yes」で先に進みます。
- インストール先HDの選択
インストーラが見つけたHD一覧が表示されどのHDにインストールするかという質問が出ます。
ハードディスクが内蔵HD1個の場合は「wd0」だけが表示されそれがデフォルトになります。
(もしSCSI-HDも接続されていればこんな感じで表示されます)
ここでは「wd0」を選択して先に進みます。
- ジオメトリ情報の確認
HDのジオメトリ情報(シリンダ数、ヘッド数、セクタ数の情報)の確認画面が出ますので内容を確認して先に進みます。
- HDの一部割り当てか全体割り当てかの指定
次にHDの一部をNetBSDに割り当てるかHD全体を割り当てるかの質問が出てきます。
ここではHDの半分をNetBSD用に割り当てるという前提で「a: Use only part of the disk」を選択します。
- サイズ指定の単位選択
上記で「a: Use only part of the disk」を選択すると今度はNetBSDに割り当てるサイズをどういう単位(Megabytes,Cylynders,Sectors)で割り当てるかの質問が出てきます。
今回はMegabytesとして先に進めました。
- 編集するパ−ティションの選択
編集可能な4個のパーティションのうちどのパーティションを編集するかを選択します。
ここでは「a: Edit partition 0」を選択します。
- 編集項目選択
上記で選択したパーティションについてどの項目を編集するかの選択画面が出てきます。
- 各項目の編集
「a: Kind」を選択した場合にはパーティション種別の選択画面が出てきます。
ここでは「a: NetBSD」を選択します(NetBSDのパーティションIDは0xa9となります)。
- サイズ指定
NetBSDパーティションの領域に対するstart位置とサイズを指定する画面が出てきます。
ここではstart位置は「0」、サイズはHDの半分の容量を指定しました。
後はそのパーティションをactiveにする設定をして編集は完了です。
- NetBSDパーティション内の構成設定(disklabel)
NetBSD用に割り当てたパーティションをdisklabelでどのようなBSDパーティション構成にするかの質問が出てきます。
ここではマウントポイントが「/」のみのBSDパーティションとswap領域を定義するために「c: Custom」を選択します。
「b: Stadard with X」というのがありますがこれを選択しないとXウインドウシステムがインストールできないということではありません。
- disklabel
disklabelでマウントポイントが「/」のみのBSDパーティションとswap領域を定義すると次のようになります。
「c」はNetBSD全体の領域を表し、「d」はHD全体を示しておりdisklabelでは変更できません。
またswap領域を定義したからといってもswap領域が独立したパーティションになるわけではありません。
- disklabelの完了
disklabelを完了させるために「b: Partitions are ok」を選択します。
- NetBSDディスク名
続いてNetBSDデイスク名の設定画面が出てきますがここはデフォルトの「mydisk」のままとします。
- ファイルシステムの作成
ここでファイルシステムの作成コマンド(newfs)が実行されます。
これでインストールの第一ステップは完了です。
- インストールタイプの選択
インストールタイプの選択画面では「a: Full installation」を選択します(XFree86もインストールされます)。
- メディア選択
メディア選択画面では「c: cdrom」を選択します。
- 配布セットの格納パス指定
CD-ROM内の配布セットの格納先に関する変更が必要かどうかの質問が出てきます。
CD-ROM内の配布セットが格納されているディレクトリのデフォルトは「/i386/binary/sets」ですが変更が必要な場合には所定のパスを指定します。
- ファイルの解凍とインストール
base.tgz等の圧縮ファイルが解凍されてディスクにインストールされます。
ファイルのインストールが済むと今度は自動的にデバイスファイルの作成が行われインストールは概ね完了です。
- timezoneの設定
timezone一覧から「Japan」を選択します。
- rootパスワードの設定
rootパスワードを設定します。
- インストールの完了
- リブート
自動的にインストールメニューに戻りますので「d: Reboot the computer」を選択してマシンをリブートします。
リブートし一連の起動プロセスが実行されてからログインプロンプトが表示されます。