Hyper-V Serverの仮想マシンでWindows 3.1をインストールすることはできません(インストール中に必ずインストーラがフリーズします)。
そこでHyper-V Server以外の仮想マシン環境で動作していたWindows 3.1の仮想ディスクをHyper-V Serverの仮想マシンで使用してみました。
結果は以下の通りです。
(1)i386以上のCPUを搭載したPCの場合、CONFIG.SYSの指定内容に関係なくスイッチ指定のない「win」コマンドではWindows 3.1は自動的に386 Enhanced Mode(エンハンスドモード)で起動されます。 しかしHyper-V ServerはVirtual PC 2007やWindows Virtual PCなどと違って「386 Enhanced Mode(エンハンスドモード)」をサポートしていません。 このためスイッチ指定のない「win」コマンドでWindows 3.1を起動しようとするとWindows 3.1のスプラッシュ画面(ロゴ画面)が出た直後にブラックスクリーン上でカーソルが点滅する状態になります(この時のCPU利用率は12%)。 (2)MS-DOSからWindows 3.1を強制的にStandard Mode(スタンダードモード)で起動させるには「win /s」というようにスイッチ「/s」を指定します。 ※winコマンドで指定できるスイッチの種類は「win /?」で確認できます(/b指定でのブートログはC:\WINDOWS\BOOTLOG.TXTに格納されます)。 (3)英語版Windows 3.1も日本語版Windows 3.1も共にHyper-V仮想マシンでは「win /s」でWindows 3.1のデスクトップを表示できます。 (4)Windows 3.1起動後、キーボード操作はできますがマウス操作はできません。 (5)Windows 3.1起動後必ずと言っていいくらいあっという間にフリーズします(テキパキとキーボード操作をすることが重要ポイントとなります)。 (6)LAN ManagerのTCP/IP環境を導入したWindows 3.1ではTelnetアプリなどのWindowsアプリケーションは動作しませんがMS-DOSプロンプトでのインターネット接続(ping接続)は可能です。 |
(1)マウスは使用できます。 (2)Tera TermやNetscape CommunicatorなどTCP/IP利用アプリを使用すると仮想マシンがフリーズします。 (3)MS-DOS Promptを起動するとフルスクリーンのMS-DOS Promptにゴミが表示され仮想マシンがフリーズします。 (4)場合によっては書き込み禁止モードとの関係でWord等のアプリケーションをStandard Modeで実行する場合はMS-DOSで「c:\dos\share.exe」を実行してから「win /s」でWindowsを起動しておく必要があります(これは日本語版Windows 3.1でのWord利用例)。 ※Standard Modeでのメモ帳については「c:\dos\share.exe」を実行していなくてもローカルディスクへのファイル保存は可能です。 |