(1)ISOイメージファイル：Fedora-Live-MATE-Compiz-i686-20-1.iso(約700MB)
(2)ユーザ：liveuser(自動ログインユーザでパスワードなし)、rootユーザもパスワードなし。
(3)セッションマネジャ：mate-session
(4)sshサーバ：未搭載
(5)ファイアウォール機能：自動起動
(6)hyperv_fbカーネルドライバが使用される条件：仮想マシンの設定でRemoteFX 3D ビデオアダプタを追加していないこと。
(7)キーボードのタイプ：us
(8)Fedora 20 MATE-Compiz Spin Liveのデフォルト起動ではデスクトップの画面解像度は1152x864です。
(1)仮想マシンの名前：ここでは「HVSFedora20mate」としました。
(2)仮想マシンの世代：第1世代
(3)仮想マシンのネットワークアダプタ：デフォルトのネットワークアダプタ(レガシーネットワークアダプタではありません)
(4)仮想マシンのDVDドライブイメージ：Fedora-Live-MATE-Compiz-i686-20-1.isoへのパスを指定。
デスクトップの画面解像度を1152x864以外にしてカーネルをブートする手順は以下の通りです。
(1)Fedora 20 MATE-Compiz Spin Live版のブート用カーネルの選択画面で「Start Fedora Live」を選択します。
(2)「Start Fedora Live」を選択してTabキーを押下すると起動画面の下にカーネルパラメータが表示されて編集可能となります。
(3)そのカーネルパラメタの最後に「video=hyperv_fb:1366x768」を追加してEnterキーを押すと編集したカーネルパラメータでブートされます。
・Hyper-V仮想マシンでのFedora 20 MATE-Compiz Spin Live版のデスクトップ例(解像度：1366x768)
(4)カーネルパラメータに指定した画面解像度の値が許容範囲外(例：1920x1200)の場合は
「Screen resolution option is out of range」エラーとなり画面解像度は1152x864(32bpp)になります。
(5)デフォルト解像度(1152x864)でのCompiz利用例
・実寸画像はこちらです。
(ちなみにこちらは1280x1024の解像度指定時のCompiz利用例)
liveuserのデスクトップが表示された直後に行った方がよいのはキーボードタイプの設定変更です。
以下の手順でキーボードタイプを英語版レイアウトから日本語版レイアウトに変更します。
(1)[System]メニューの[Preferences]-[Hardware]-[Keyboard]で「Keyboard Preferences」画面を開きます。
(2)「Layouts」タブの中に「English (US)」が表示されます。
(3)＜Add＞ボタンを押下して「Choose a Layout」画面での「By country」タブでCountryとして[Japan]を選択して＜Add＞ボタンを押下します。
(4)「Keyboard Preferences」画面に戻って[English (US)]を削除(Remove)します。
尚、一時的にキーボードタイプを変更したい場合は「system-config-keyboard jp106」コマンドでもOKです。
xrdp(RDPサーバ)は内部的にVNCサーバと接続して画面描画を行いますがVNCサーバを単独利用する場合と違ってvncpasswdの設定は不要です。
RDP接続されるユーザの設定としてはそのユーザのホームディレクトリ(今回は/home/liveuser)に「.Xclients」ファイルを準備しておくだけでOKです。
※RDP接続されるユーザのLinuxパスワードが設定されていなくてもxrdpにログインできます。
$ cd
$ vi .Xclients ※以下の2行から成るファイル(/home/liveuser/.Xclients)を作成します。
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#!/bin/bash exec mate-session ※Fedora 20 MATE-Compiz Spin Liveのセッションマネジャ自体が「mate-session」のため。 |
Fedora 20のxrdpパッケージはtigervnc-server-minimalパッケージを必要としますがFedora 20 MATE-Compiz Spin Liveにはtigervnc-server-minimalパッケージは既にインストールされています。
このためFedora 20 MATE-Compiz Spin Liveへのxrdpパッケージの導入からそのRDPサービスの起動は以下の手順だけで済みます。
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$ su - # yum -y install xrdp # systemctl start xrdp.service (このコマンドでxrdp-sesmanサービスも自動起動されます) # firewall-cmd --zone=public --add-service=ms-wbt (これはRDPポート[3389/tcp]の開放を行うファイアウォールの設定です) |
ファイアウォールの確認はnmapのフロントエンドツールであるZenmap等(Windows版、Linux版どちらでもOK)で行えます。
(1)RDP接続クライアントからFedora 20 MATE-Compiz Spin Liveのアドレス指定でRDP接続を開始します。
(2)「Login to xrdp」ダイアログでliveuser指定(パスワードなし)でRDP接続を開始します。
(3)最初の接続では接続エラーとなることもありますがその場合は再接続すればOKとなることが多いようです。
(4)「Connection Log」が以下のように表示されて、指定したユーザのMATEデスクトップ画面が表示されます。
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connecting to sesman ip 127.0.0.1 port 3350 sesman connect ok sending login info to session manager,please wait... xrdp_mm_process_login_response:login successful for display started connecting connecting to 127.0.0.1 5910 ※場合によっては5911等になる場合もあります tcp connected security level is 2(1 = none,2 = standard) password ok sending share flag receiving server init receiving pixel format receiving name length receiving name sending pixel format sending encodings sending framebuffer update request sending cursor connection complete,connected ok |
xrdpでは複数のRDPクライアントから同一ユーザでのRDP接続が可能です。
(1)同一IPアドレス上の複数RDPクライアントからの接続では同じVNC用ポートが使用されて同じ画面がそれぞれのRDPクライアントに表示されます。
(2)別々のIPアドレス上のRDPクライアント群からのRDP接続では別々のVNC用ポートが使用されて別々の画面が表示されます。
・二つの仮想マシン(Windows 7 Pro用HVSWin7ProとWindows 7 Ultmate用HVSWin7Ult)からの同時RDP接続例
RDP接続されたFedora 20 MATE-Compiz Spin Liveで以下の操作をすれば3D デスクトップ環境を利用できます。
(1)[Applications]メニューの[Accessories]-[Compiz MATE Emerald]を起動。
(2)[System]メニューの[Preferences]-[Look and Feel]-[CompizConfig Settings Manager]を起動します。
(3)「CompizConfig Setting Manager」で適用する効果を指定します。
・RDP接続の中でのデスクトップキューブの例
実寸画像はこちらです。
Windows VistaマシンからFedora 20 MATE-Compiz Spin Liveの仮想マシンにRDP接続してみました。
Fedora 20 MATE-Compiz Spin Liveの仮想マシンにRDP接続した場合、[System]メニューの[Preferences]-[Hardware]-[Monitors]での解像度一覧には1920x1200も表示されます。
しかし1920x1200を選択するとRDP接続は消滅します。
そこでフルHDサイズ(1920x1080)を選択してデスクトップキューブを利用してみました。
iPhoneでのVPN環境を利用してiPhone用RDPクライアントからFedora 20 MATE-Compiz Spin Liveの仮想マシンにRDP接続してみました。
- Microsoft純正のリモートデスクトップクライアント(RD Client)の使用
Microsoft Remote Desktop(RD Client)からFedora 20 MATE-Compiz Spin Liveの仮想マシンにRDP接続してみました。
・RD ClientからのRDP接続例
- オープンソースのリモートデスクトップクライアント(iFreeRDP)の使用
(1)「Login to xrdp」ダイアログ
(2)「Connection Log」画面
(3)デスクトップ画面(Compizのデスクトップ回転利用)
- RDP接続でない場合のデスクトップ効果
Fedora 20 MATE-Compiz Spin Liveの仮想マシンにRemoteFX 3D ビデオアダプタを追加すればhyperv_fbカーネルドライバは使用されませんが、
その場合でも仮想マシンの中でいくつかのデスクトップ効果を利用することが可能です(デスクトップキューブは使用不可)。
・RDP接続でない場合の魔法のランプの例
実寸画像はこちらです。
Fedora 20 MATE-Compiz Spin LiveにMac OS Xのドックを模したGLX-Dock(Cairo-DockのOpenGL対応版)を導入してRDP接続環境でGLX-Dockを利用してみました。
- GLX-Dockの導入
以下のコマンドでGLX-Dockを含むcairo-dockパッケージをインストールします。
$ su -
# yum -y install wget
# wget http://download1.rpmfusion.org/free/fedora/rpmfusion-free-release-stable.noarch.rpm
# rpm -ivh rpmfusion-free-release-stable.noarch.rpm
# yum -y install cairo-dock
- GLX-Dockの表示
Windows 8.1からFedora 20 MATE-Compiz Spin Liveの仮想マシンにRDP接続して以下の手順でGLX-Dockを表示させました。
(1)デスクトップの下側のパネルのProperties設定で[Autohide]を有効にします。
(2)Applicationsメニューの[System Tools]の[GLX-Dock (Cairo-Dock with OpenGL)]を起動します。
(3)「Use OpenGL in Cairo-Dock」ダイアログが表示されますので＜Yes＞をクリックします。
(4)この時点では黒い長方形の中にGLX-Dockが表示されます。
(5)Applicationsメニューの[System Tools]の[Compiz Fusion Icon]を起動することで黒い長方形部分は透過状態になります。
・GLX-Dockのあるデスクトップキューブ例
・GLX-DockからAnimationsのMagic Lamp効果付きで現れるウィンドウ例
・GLX-Dockから起動した半透明Terminal例
(6)GLX-Dockはデスクトップの上下左右のどこにでも配置できます(GLX-Dockの[Cairo-Dock Configuration]で配置場所を指定できます)。
※「Cairo-Dock Configuration」画面はGLX-Dockの右クリックメニューの[Cairo-Dock]-[Configure]で呼び出せます。
・GLX-Dockをデスクトップの右側に配置した例
![[Cairo-Dock]-[Configure]](hvsf20mlxrdpglxdockconfig.jpg){kind=link}
Fedora 20 MATE-Compiz Spin LiveからWindows 7 Ultimate SP1(RemoteFX 3D ビデオアダプタを追加したHyper-V仮想マシン「HVSWin7Ult」)にRDP接続してみました。
Fedora 20のRDPクライアントはxfreerdp(freerdbパッケージ)です。
以下のコマンドでfreerdpパッケージのインストールとHyper-V仮想マシン「HVSWin7Ult」への接続ができます。
|
# yum -y install freerdp # xfreerdp --no-nla --rfx-mode video --composition -x lan -a 32 -u ユーザ名 -p パスワード HVSWin7Ult |
Hyper-V仮想マシンの中でのFedora 20 MATE-Compiz Spinの中で更に別の仮想マシン環境であるQEMUを使用してWindows XPをインストール・実行してみました。
今回はlibvirt環境でのQEMU利用でネットワークは標準の仮想ブリッジ(virbr0)を使ってみました。
手順は至って簡単で以下のステップの通りです。
(1)Hyper-V仮想マシンの中でFedora 20 MATE-Compiz Spin Liveを起動して仮想ディスクに自分自身をインストールします。
※Hyper-Vの仮想ディスクにインストールしたFedora 20 MATE-Compiz Spinをここでは「HVSFedora20mate」と呼ぶことにします。
(2)HVSFedora20mateにQEMUを導入します。
(3)QEMUの仮想ディスクにWindows XPをインストールします。
※QEMUの仮想ディスクにインストールしたWindows XPをここでは「QEMUWinXP」と呼ぶことにします。
(4)QEMU用仮想ディスクにインストールしたWindows XPを実行します。
以下に各ステップについて説明します。
- Hyper-V仮想ディスクへのFedora 20 MATE-Compiz Spinのインストール
Hyper-V仮想マシン環境でFedora 20 MATE-Compiz Spin Liveを起動し、デスクトップにある「Install to Hard Drive」を実行します。
言語は「日本語」を選択してインストールを進めます。
・Fedora 20 MATE-Compiz Spinのインストール時の様子
- HVSFedora20mateへのQEMU導入
HVSFedora20mateを起動してQEMU及びlibvirtパッケージをインストールします。
※「yum install qemu」ではlibvirtパッケージはインストールされません。
リブートするとlibvirtdが自動起動されると共にvirbr0が以下のように表示されます。# yum install libvirt qemu
※libvirtのインストールを行う際、「systemctl enable libvirtd.service」が自動実行されます。
# reboot
(QEMU仮想環境のホストに相当するHVSFedora20mate側のアドレス体系とは異なるアドレスになります)
[補足]virbr0: flags=4099
(1)ここでのQEMUのbridgeタイプとは、ホスト側(HVSFedora20mate)のTAPネットワークインタフェース(tap0)をホスト側のブリッジデバイスに接続させることを指します。
(2)QEMUの起動パラメータで「-net bridge,br=virbr0」を指定するとtap0が自動生成されます。
(3)virbr0は/etc/libvirt/qemu/networks/default.xmlの中で以下のようにデフォルト設定されています。
(4)virbr0というブリッジは/etc/qemu/bridge.confに登録されています。<network> <name>default</name> <uuid>a1e17e9b-476e-40db-89a4-810a5e0cd438</uuid> <bridge name="virbr0"/> <forward/> <ip address="192.168.122.1" netmask="255.255.255.0"> <dhcp> <range start="192.168.122.2" end="192.168.122.254"/> </dhcp> </ip> </network>
(5)virbr0以外のブリッジ(例：br0)を使用する場合は/etc/qemu/bridge.confに「allow br0」のような行を追加しておく必要があります。
- QEMU仮想ディスクへのWindows XPのインストール
qemuwinxp-flat.vmdkという仮想ディスクを用意して以下のコマンドでWindows XPをインストールします。
※ne2k_pciは「Realtek RTL8029-based Ethernet Adapter」をエミュレートします。# qemu-system-i386 -machine pc -cpu athlon -m 512 \
-cdrom winxp.iso -boot once=d \
-k ja -hda qemuwinxp-flat.vmdk -vga std \
-net nic,model=ne2k_pci -net bridge,br=virbr0 -localtime
・Windows XPのインストール時の様子
- QEMUWinXPの実行
以下のコマンドでWindows XPを起動します。
# qemu-system-i386 -machine pc -cpu athlon -m 512 \
-usb -usbdevice mouse \
-k ja -hda qemuwinxp-flat.vmdk -vga std \
-net nic,model=ne2k_pci -net bridge,br=virbr0 -localtime
・実寸画像はこちらです。
・QEMUWinXPはホストに相当するHVSFedora20mate側のアドレス体系とは異なるアドレスになりますがインターネットサイトへのpingも可能です。
- QEMUWinXPから他のマシンへのRDP接続
QEMUWinXPにてリモートデスクトップ接続(mstsc)を起動して他のマシンへRDP接続してみました。
RDP接続先はWindows 7 Ultimate SP1(RemoteFX 3D ビデオアダプタを追加したHyper-V仮想マシン「HVSWin7Ult」)です。
(ここでのRDP接続先のHVSWin7UltはHVSFedora20mateと同じネットワークアドレス体系となっています)
・実寸画像はこちらです。
- 追加テスト１：QEMUでのWindows 3.1の実行
(1)Windows XP実環境で使用していたWindows 3.1のQEMU仮想ディスク(qemuw31-flat.vmdk)をこのFedora 20側にコピーします。
(2)Windows 3.1のQEMU仮想ディスクの中のCONFIG.SYSから「device=c:\ansi.sys」という行を下記コマンドで削除します。
(Fedora 20のQEMU/Bochs環境でのWindows 3.1のCONFIG.SYSに「device=c:\ansi.sys」があるとDOSでのdirコマンドがフリーズしたりWindows 3.1を起動できなかったりします)
ちなみにQEMUでのNE2000(ISA)互換カードはI/Oポート=0x300,IRQ=9固定ですので# mount /root/qemuw31-flat.vmdk -o loop,offset=32256 /media
# vi /media/CONFIG.SYS
※viでCONFIG.SYSから「device=c:\ansi.sys」という行を削除。
# umount /media
Windows 3.1側でのネットワークアダプタドライバの設定ファイルではI/Oポート=0x300,IRQ=9を設定済みです。
(3)以下のコマンド実行でWindows 3.1を起動します。
(4)QEMU環境のWindows 3.1デスクトップでCtrl+Alt+Gキーでマウス操作が可能となります(脱出も同じキー操作)。qemu-system-i386 -machine isapc -machine -cpu 486 -m 48 \
-k ja -hda qemuw31-flat.vmdk -vga std \
-net nic,model=ne2k_isa -net user -localtime
下記はマウスでNetscapeウィンドウを移動させている様子です。
・実寸画像はこちらです。
尚、QEMU環境のWindows 3.1日本語版を「win /s」でスタンダードモードで起動するとマウスが使えません。
またスタンダードモードではMS-DOSプロンプトの起動もできません。
(5)iPhoneからのWindows 3.1操作
Windows 3.1自体にはRDPサーバ機能はないためiPhoneからFedora 20に一旦RDP接続してからWindows 3.1を起動します。
具体的には以下の手順となります。
- Fedora 20へのxrdbの導入と起動
# yum -y install xrdp
# systemctl enable xrdp.service
# systemctl start xrdp.service
# vi /root/.Xclients
#!/bin/bash
exec mate-session
:wq!
# chmod 755 .Xclients
- iPhoneでのキーボード操作を簡単にするためのシェル作成
QEMU環境のWindows 3.1を実行するシェル(/root/qemuwin31.sh)を以下の内容で作成して実行権限を付与します。
#!/bin/bash
qemu-system-i386 -machine isapc -machine -cpu 486 -m 48 \
-k ja -hda qemuw31-flat.vmdk -vga std\
-net nic,model=ne2k_isa -net user -localtime
- iPhone側でのVPN有効化
- Microsoft純正のiPhone用「RD Client」へのFedora 20接続定義(HVSFedora20mate定義で自動ログイン用rootのパスワードも定義)
- RD ClientからHVSFedora20mateへの接続
- Fedora 20のデスクトップで端末を起動
- 端末から以下のコマンドを実行してQEMU環境のWindows 3.1を起動
# ./qemuwin31.sh
- Windows 3.1の操作(MS-DOSでのping実行テストはこちらです：PC/TCP付属のping使用)
日影茶屋の葉山本店あたりでケーキセットのコーヒーをおかわりしながら
のんびりとWindows 3.1と戯れるのもいいかも知れません(葉山周辺から見えるきれいな海)。
- Fedora 20へのxrdbの導入と起動
- 追加テスト２：BochsでのWindows 3.1の実行
(1)Fedora 20へのBochs導入
以下のコマンドでBochsを導入します。
(2)Windows 3.1の起動用設定ファイル(/root/bochsrc-w31.run)を以下の内容で作成します。# yum install bochs
QEMUのWindows 3.1用仮想ディスクをそのままBochsで使用します。
またBochsでのNE2000(ISA)互換カードのI/OポートとIRQはQEMUでのその固定値(I/Oポート=0x300,IRQ=9)に合わせます。
(3)以下のコマンド実行でWindows 3.1を起動します。display_library: sdl
megs: 48
romimage: file=/usr/share/bochs/BIOS-bochs-legacy
vga: extension=vbe
vgaromimage: file=/usr/share/bochs/vgabios-isavga
cpu: model=pentium_mmx
cpuid: apic=legacy
pci: enabled=0
ata0: enabled=1, ioaddr1=0x1f0, ioaddr2=0x3f0, irq=14
ata0-master: type=disk, mode=flat, path="/root/qemuw31-flat.vmdk", cylinders=0
※cylinders=0指定で2GBの仮想ディスクの場合、「cylinders=4161, heads=16, spt=63」が自動認識されます。
ata0-slave: type=cdrom, path="/root/dummy.iso", status=inserted
boot: disk
mouse: type=imps2, enabled=1
ne2k: ioaddr=0x300, irq=9, mac=b0:c4:20:00:00:01, ethmod=slirp, script=/usr/local/bin/slirp
(4)Bochs環境でもWindows 3.1を操作できますがQEMU環境よりも動きが鈍重でかつ不安定なようです(特にネットワーク関係が不安定)。# bochs -q -f bochsrc-w31.run
Ctrl+マウスの3rdボタンクリックでWindows 3.1操作が可能となります(脱出も同じキー操作)。
2017年7月11日にFedora 26がリリースされました。
それに伴いFedora 26 MATE-Compiz Spinも公開されましたので実機にてそのDVDから起動してLive実行してみました(下記は64ビット版を使用)。
デスクトップはGNOMEのmate-sessionで基本的な操作方法はFedora 20 MATE-Compiz Spinの場合とほぼ同じです。
音楽ファイルの再生はParole Media Playerを使用しています。
・実寸画像はこちらです。
Live実行環境にxrdp(RDPサーバ)を導入してWindows環境からRDP接続してみました。
発生し得るトラブル例を含めた実行手順は以下の通りです。
- 発生し得るトラブル例
- xrdpがインストールできない
yum -y install xrdpコマンドの実行で以下のエラーが出てxrdpをインストールできないことがあります。
マシンに接続されているどれかの記録媒体にI/Oエラーが発生するとファイルシステム全体がRead-Onlyモードになる可能性が高いようです。
... Running transaction Preparing : 1/1 Installing : xorgxrdp-0.2.2-1.fc26.x86_64 1/2 Installing : xrdp-1:0.9.2-12.fc26.x86_64 2/2 Running scriptlet: xrdp-1:0.9.2-12.fc26.x86_64 2/2 /usr/bin/mandb: can't chmod /var/cache/man/CACHEDIR.TAG: Read-only file system /usr/bin/mandb: can't remove /var/cache/man/CACHEDIR.TAG: Read-only file system /usr/bin/mandb: fopen /var/cache/man/3027: Read-only file system ...
- 「Connection Log」でのエラー
...
VNC error - problem connecting
some problem
- 「Could not acquire name on session bus」エラー
- ネットワークエラーによる接続停止
このコンピュータはリモートコンピュータに接続できません。
ネットワークエラーが発生したため接続が失われました。
...
- RDP接続したデスクトップ画面がエラーメッセージ無しですぐ消える
- /var/log/xrdp.logにおいて「VNC got clip data」が出てから「Listening socket is in wrong state, terminating listener」ログが出ている。
- xrdpがインストールできない
- トラブル回避を含めたxrdp(RDPサーバ)の導入と利用手順
- 有効ネットワークアダプタの一本化
ネットワークアダプタが複数存在する場合はアクティブなネットワークアダプタを1個に限定し、他のネットワークカードはインアクティブ状態にします。
- アクティブなネットワークアダプタの静的IPアドレス割り当て
ネットワークアダプタのアドレスはDHCPサーバによる割り当てがデフォルトのため静的IPアドレス(例：192.168.0.26)割り当てに変更します(デフォルトゲートウェイ：192.168.0.1)。
- ホスト名の変更
デフォルトのホスト名は「localhost-live」ですが、これを例えば「f26matelive」に変更します。
- xrdp(RDPサーバ)を導入と利用準備
xrdpパッケージのインストールは他のパッケージに先んじて一番最初に実行します。
$ sudo yum -y install xrdp
$ sudo systemctl start xrdp.service
$ sudo firewall-cmd --zone=public --add-service=ms-wbt
$ vi .Xclients
下記の2行を設定します。
#!/bin/bash
exec mate-session
$ chmod 755 .Xclients
上記については例えば以下のような内容でのシェルファイル(f26xrdpsetup.sh)としてUSBメモリ等に格納して/home/liveuserにコピーして実行すると操作が簡単になります。
#!/bin/bash
sudo ifconfig enp5s0 192.168.0.26 netmask 255.255.255.0
sudo route add default gw 192.168.0.1 enp5s0
ifconfig enp5s0
sudo sh -c "echo 'f26matelive'>/etc/hostname"
cat /etc/hostname
sudo hostname f26matelive
sudo sh -c "echo '192.168.0.26 f26matelive' >>/etc/hosts"
cat /etc/hosts
sudo yum -y install xrdp
sudo systemctl start xrdp.service
sudo firewall-cmd --zone=public --add-service=ms-wbt
echo '#!/bin/bash'>~/.Xclients
echo 'exec mate-session'>>~/.Xclients
chmod 755 .Xclients
sudo cat /var/log/xrdp.log
sleep 5
xrdpサービスを起動すると/var/log/xrdp.logに以下の2行が書き込まれます。
[yyyymmdd-hh:mm:ss] [INFO ] starting xrdp with pid プロセスID
[yyyymmdd-hh:mm:ss] [INFO ] listening to port 3389 on 0.0.0.0
※「yyyymmdd-hh:mm:ss」は日付と時刻のタイムスタンプです。
- RDP接続元の準備
RDP接続元(Windows)のhostsファイルに「192.168.0.26 f26matelive」を追加します。
次にWindowsのリモートデスクトップ接続を起動して、接続先を上記で設定した「f26matelive」を指定します。
- RDP接続での「Login to ...」画面
RDP接続での「Login to ...」画面が「Login to f26matelive」になっていることを確認して＜OK＞をクリックします。
最初のRDP接続はほぼ100%失敗します。
環境によって以下のエラーが発生します(3種類の代表例)。
・真黒なRDP接続画面に「Could not acquire on session bus」が表示されたままとなる。
・真黒なRDP接続画面に「Could not acquire on session bus」が表示されて、「ネットワークエラーが発生したため接続が失われました。」エラーダイアログが表示される。
・Connection Logで「VNC error - problem connecting」「some problem」が出て停止する。
真黒なRDP接続画面に「Could not acquire on session bus」が表示されたままとなる場合には以下のように対処します。
- リモートデスクトップ接続画面の閉じるボタン[X]でリモートデスクトップ接続画面を閉じます。
- Xvnc :10プロセスの停止
ps aux|grep XvncでXvnc :10プロセスのIDを確認してsudo killでそのプロセスを停止させます。
※RDP接続でエラーが発生した場合は再接続前にXvnc :10プロセスをkillしておくことが基本となります。
- リモートデスクトップ接続の再起動
- リモートデスクトップ接続における[クリップボード]オプションを一旦外してから再接続します。
尚、[クリップボード]オプションを外すとリモートデスクトップ画面内でコピー＆ペーストしようとすると画面が消えますが、再接続するとコピー実行前の画面が再表示されます。
- リモートデスクトップ接続画面を閉じます。
- リモートデスクトップ接続における[クリップボード]オプションを有効化して再接続します。
[クリップボード]オプションを有効化して再接続した場合でもリモートデスクトップ画面内でコピー＆ペーストしようとすると画面が消えることがあります。
- リモートデスクトップ接続画面の閉じるボタン[X]でリモートデスクトップ接続画面を閉じます。
- RDP接続画面のデスクトップ操作例
- RDP接続したデスクトップ例
- CompizConfig Settings Managerの起動と設定
今回はDesktop CubeとRotate Cubeを設定してみました。
- Compiz操作例
[Applications]-[Accessories]-[Compiz Start]を起動し、デスクトップのキューブ化を実行してみました。
・実寸画像はこちらです。
- RDP接続したデスクトップ例
- 有効ネットワークアダプタの一本化
- iPhoneからのVPN接続環境でのRDP接続例
iPhone用の「RD Client」アプリをVPN接続環境で使用してRDP接続してみました。
- Fedora 26 MATE-Compizデスクトップの64ビット版と32ビット版への同時RDP接続例
Fedora 26 MATE-Compizデスクトップの32ビット版についてのxrdp(RDPサーバ)の導入ではネットワークアダプタのアドレスはDHCPサーバによる割り当てのままとし、更にホスト名もlocalhost-liveのままで使用してみました。
・実寸画像はこちらです。
- Fedora 26付属のリモートデスクトップ接続クライアント
Fedora 26に付属のリモートデスクトップ接続クライアントとしてはCUIベースのFreeRDPとGUIベースのvinagreがあります。
- CUIベースのFreeRDP
(1)インストールは以下のコマンドで実施します。
$ sudo yum -y install freerdp
(2)以下のコマンドでFreeRDPを起動します(自分自身へのRDP接続例)。
$ xfreerdp /v:f26matelive /network:lan /size:800x600 /u:liveuser
※xfreerdpコマンドの指定方法はFedora 20付属のxfreerdpとは仕様が異なっています。
(3)ログイン画面
(4)RDP接続画面でのデスクトップ操作例
- GUIベースのvinagre
(1)インストールは以下のコマンドで実施します。
$ sudo yum -y install vinagre
(2)vinagreの起動
コマンドによるvinagreの起動は「vinagre &」でOKです。
尚、[Applications]-[Internet]-[Remote Desktop Viewer]メニューからでも起動できます。
(3)接続設定(自分自身へのRDP接続設定例)
vinagreの「Connect」画面で接続設定します。
・Protocol: RDPを選択
・Host: f26matelive
・Username: liveuser
・Width: 800
・Height: 600
ここで＜Connect＞ボタンをクリックします。
(4)ログイン画面
username欄にユーザ名を指定して＜OK＞ボタンをクリックします。
(5)RDP接続画面でのデスクトップ操作例
- CUIベースのFreeRDP
- Fedora 26でのリモートデスクトップ接続のネスト例
WindowsからFedora 26へのRDP接続セッションの中から更に自分自身のFedora 26にRDP接続してみました。
今回はWindowsからFedora 26へのRDP接続セッションの中でvinagreを使用してみました。
手順は以下の通りです。
(1)WindowsからFedora 26へのRDP接続
(2)WindowsからFedora 26へのRDP接続セッションの中でvinagreを起動
(3)vinagreの「Connect」画面での接続設定
・Protocol: RDPを選択
・Host: f26matelive
・Username: liveuser
・Width: 800
・Height: 600
(4)「Login to f26matelive」でのログイン
(5)ネストされたRDP接続画面でのデスクトップ操作例
・実寸画像はこちらです。
- Fedora 26のvinagreでの3多重RDP接続例
Fedora 26 MATE-Compiz Spin Live実機環境でvinagreでの3多重RDP接続を試してみました。
画面サイズは1280x1024, 1024x768, 800x600の3種類です。
![[クリップボード]オプションを一旦外して](f26mlrdpclipboardoff.jpg){kind=link}
