WindowsのApowerMirrorからのiPhone操作



ApowerMirrorはiOS/AndroidデバイスとPCの間のミラーリングアプリでスマホ同士のミラーリングをもサポートしている数少ないアプリの一つです。
ApowerMirrorには豊富な機能が備わっています。
通常は「スマホからPCへのミラーリング」によるPC上の大きな画面でスマホの画面を見るというのが最も基本的な使い方かと思います。
(iPhone 12実機画面と27インチディスプレイでのApowerMirror画面のサイズ比較はこれです)
複数のデバイスを同時にミラーリングすることができ、かつデバイスの種類によってPC側の表示形式も異なってきます(サンプル)。
しかし、iPhoneの画面を別のiPhoneにもミラーリングすることもできます。
iPhone同士でのミラーリング機能を使用すると自分のお気に入り写真(静止画・動画)を相手のiPhoneにそのまま表示させることができますので一つのiPhone画面を二人で同時に眺めるという不便さも解消されます。

ApowerMirrorの機能の中で結構便利な機能の一つは「デバイス制御」機能かと思います。
「デバイス制御」機能を使うとWindows側のApowerMirror画面からiOS/Androidデバイスをリモート操作することが可能となります(体験版でも使用可能なようです)。
iPhoneを手元に置いておかなくてもWindows画面(正確にはWindows側のApowerMirror画面)からiPhone側のアプリを起動・操作できるようになります。
iPhone画面のWindows側への取り込みも簡単なのでプレゼン資料の作成も効率的に行えます。
[デバイス制御機能に関する主観的印象]
(1)iPhoneへのリモートデスクトップ操作をしている感じ。
(2)iPhoneにしかないアプリやマルチメディアデータがまるでWindows側にあるかのように操作できる感じ(写真データの取り込みも簡単)。
(3)物理ディスクを仮想ディスクとして割り当てたHyper-V仮想マシンを操作している感じ。等々
とにかくWindows操作中にiPhoneを持ち替えたりせずに済むので便利です。

ここでは、iPhoneをWindows側から操作する方法を中心にApowerMirrorの使い方を簡単に紹介致します。

  1. 環境

  2. 「デバイス制御」の利用手順

  3. デバイス制御におけるパスコード入力(本項は読み飛ばして結構です)
    デバイス制御モードにして、そのままiPhoneを全く操作していないとiPhoneが自動ロックされます(自動ロック時間を「なし」にしていれば自動ロックなし)。
    この自動ロックを解除するためにはパスコードを入力しなければなりませんがWindows側でのパスコード入力画面にはパスコードを入力するための英数字ボタンが表示されません
    これはiPhone所有者のプライバシー保護のための仕様であり、ロック解除はiPhone所有者が実機で行うものという考え方に基づいた妥当な仕様かと思います。
    (そもそも他人のiPhone実機をデバイス制御すること自体がプライバシーの侵害につながるリスクが大きいと考えるのが妥当なのでしょうが...)
    Windows側でのパスコード入力画面をよく見ると確かにパスコード入力のための英数字ボタンは表示されていませんが、タップポインタ(黒い点)は表示されています。
    また、iPhone実機側のパスコード入力画面にもタップポインタ(黒い点)が表示されています。
    実は、iPhone実機側のパスコード入力画面の英数字ボタンと同じ位置をWindows側のパスコード入力画面でタップするとその値が入力されるのです。
    例えば数字の「1」を入力する場合、はじめのうちは自分のiPhone実機側のパスコード入力画面での数字「1」ボタンにタップポインタを移動させてWindows側でのパスコード入力画面でそのままタップすると数字の「1」が入るのです。
    そのうち慣れてくると少なくても数字ボタンはすべて正確に押せるようになるかと思います。
    つまり、Windows側のパスコード入力画面での英数字ボタンは透明ボタンになっていると考えればいい訳です。
    このようなテクニックは覚える必要はないです。

  4. Windows側からの「TV Cast(D)」アプリの利用



    iPhoneに「TV Cast for DLNA Player」(正式名:Video & TV Cast for DLNA, アイコン名:「TV Cast(D)」)をインストールしておきます。
    Windows側でApowerMirrorを起動して、起動直後の状態で待機させておきます。
    ※ Windows側でApowerMirrorを起動するとAir Receiver相当機能が起動された状態となります。
    [iPhone実機操作]
    (1)「TV Cast(D)」アプリの起動
    (2)キャスティング先として「Apowersoft[BIRD27]」をタップ
    (3)キャスティング対象メディアとして[Personal Media]をタップ
    (4)「Photos」での動画キャスティング
    「Photos」は「写真」アプリのデータを意味し、「写真」アプリの動画を選択するとその映像と音声がPC上で再生されます。
    映像表示される際はApowerMirrorウィンドウ枠は表示されません(フルスクリーン表示も可能です)。


    (5)「Videos」での動画キャスティング
    「Videos」は「TV」アプリのデータを意味し、「TV」アプリの動画を選択するとその映像と音声がPC上で再生されます。
    (6)「Music」での楽曲キャスティング
    「Music」は「音楽」アプリのデータを意味し、「音楽」アプリの楽曲を選択するとその楽曲がPC上で再生されます。
    ※ 一曲終了した時点で次の楽曲が自動再生されるということはありませんので、再度楽曲を選択します。

  5. iPhone同士でのApowerMirror利用
    自分のiPhone内の[写真]アプリのデータを別のiPhoneに表示させる方法は以下の通りです。
    まず、相手側のiPhoneでApowerMirrorを起動して、起動直後の状態で待機させておきます。
    [自分のiPhoneの実機操作]
    (1)ApowerMirrorの起動
    (2)[ローカル]をタップ
    (3)接続先として「Apowersoft[iPhone]」をタップ
    (4)[スマホをPCにミラーリング]をタップ
    (5)「画面のブロードキャスト」画面で、「ApowerMirrorUpload」にチェックマークが付いていることを確認して[ブロードキャストを開始]をタップ
    ==>相手側のiPhoneにこちらのiPhone画面がそのまま表示されます。
    (6)「写真」アプリの静止画
    選択した静止画が相手のiPhoneに表示されます。
    (7)「写真」アプリの動画
    選択した動画の映像が相手のiPhoneに表示されます。
    その動画の音声は自分のiPhoneからは聞こえますが、相手のiPhoneからは全く聞こえてこない場合や途中から聞こえてくる場合があります。
    (8)映像の反転表示対策
    「写真」アプリの静止画や動画の映像が左右反転して相手のiPhoneに表示される場合があります。
    その場合は、相手のiPhone側の上の方にある「左右反転」アイコンをタップすれば正常表示に戻ります。
    ・ミラーリング先がiPhone 8の場合の左右反転アイコン
    ・ミラーリング先がiPhone 12の場合の左右反転アイコン
    尚、映像の縦横の向きが変わって表示された場合は左右反転アイコンの右側にある回転アイコンを3回タップすると正常表示に戻ります。
    (9)ミラーリング先のiPhoneではミラーリング中でもアプリの切り替えは可能です。
    ApowerMirrorを開き直すとミラーリングが自動的に再開されて表示されます。
    (10)「音楽」アプリや「YouTube」アプリのサウンド
    「音楽」アプリや「YouTube」アプリのサウンドは相手側のiPhoneからは鳴らないようです。
    (11)「カメラ」アプリを使用すると映像のカメラ中継としてのミラーリングができます(音声ミラーリングはされません)。
    (12)iPhoneのApowerMirror画面の一番下には「アプリケーション」タブがあります。
    その「アプリケーション」タブを開くと、ホワイトボード、...、写真、動画、音楽、ファイル転送などのツール一覧が表示されます。
    代表的な使用例などは「ApowerMirror付属ツール」で紹介しています。
    (13)ミラーリングの終了は、自分のiPhone側のApowerMirrorでの[切断]と[ブロードキャストを停止]で行えます。

  6. iPhoneの楽曲をパソコンで流す方法
    ApowerMirrorでよく話題となる問題の一つとして「ミラーリング先のデバイスで音声が流れない」ということがあります。
    これについてはApowerMirrorの開発元も認識していて「iPhoneの音声をパソコンで流すとても便利な方法」という情報を公開しています。
    結論的に言うと、発信元のiPhone側ではApowerMirrorを使用せずにコントロールセンタでの「画面のミラーリング」を直接使用するという方法です。
    具体的には上記の「デバイス制御」の利用手順における「手順2.3[iPhone実機操作]」を以下のように操作する方法となります。
    (1)ApowerMirrorを起動せずにコントロールセンタの「画面ミラーリング」をタップ
    (2)「画面ミラーリング」で「Apowersoft[BIRD27]をタップ
    ==>Windows側のApowerMirrorにiPhone画面がそのまま表示されます。
    あとはWindows側のApowerMirror操作でデバイス制御モードにして「音楽」アプリのプレイリストの楽曲を再生すればPC側からのみサウンドが聞こえてきます。
    (スピーカの設定は自動的に「Apowersoft[BIRD27]」が選択された状態になっています)
    ミラーリング終了はデバイス制御モードでのコントロールセンタの「画面ミラーリング」での[ミラーリングを停止]タップでOKです。
    (3)iPhone側にしかない楽曲やミュージックビデオを単純にPC側で再生するだけならデバイス制御モードにする必要はありません。
    (4)ミュージックビデオについては、映像はiPhone実機とWindows側ApowerMirror画面は同じ映像であり、サウンドはPC側スピーカからのみ聞こえてきます(iPhoneを横向きにしたときの大画面映像表示例)。
    (もちろんWindows側ApowerMirror画面を[録画開始]でそのままサウンド入りで録画してWindows側に取り込むことも可能です)
    プレイリストの再生では自動ロック時間に達するとiPhone実機とWindows側のApowerMirror画面はほぼ同時にブラックスクリーンになりますが、楽曲は途切れることなくPC側から流れてきます。
    この場合のブラックスクリーンからの自動ロック解除はiPhone実機側から行います。

    [注意事項]
    ここで紹介した方法は、あくまでもデバイス制御モードで「音楽」アプリの楽曲(ミュージックビデオ含む)をパソコンで流すための限定的な方法です。
    この方法でのデバイス制御モードで「写真」アプリの動画を再生すると映像が大画面で表示されたり、iPhone実機側は「AirPlay」表示となったり、Windows側のApowerMirror画面でタップポインタが表示されなくなったり等の状態になります。タップポインタは実機側ではなくミラーリング画面に表示されないとサムネイル一覧画面には戻れなくなります。

  7. iPhoneの「音楽」スピーカ切り替え
    iPhoneの「音楽」アプリのサウンドを鳴らすスピーカだけをiPhone側とPC側で自由に切り替える手順は以下の通りです。
    (このスピーカ切り替えがApowerMirrorの最も簡単な利用方法かと思います)
    (1)まず、Windows側でApowerMirrorを起動して、起動直後の画面を最小化しておきます。
    (2)iPhoneの「音楽」アプリを開いてスピーカをiPhoneからApowersoft[BIRD27]に切り替えます。


    これでサウンドだけがWindowsのPCスピーカから流れてきます(スピーカの戻しも同様の操作です)。
    ※ このスピーカ切り替えは体験版でも10分接続の時間制限はありません。
    ちなみにこのスピーカ切り替えを実施すると次のようなアプリでのサウンドも切り替えたスピーカからサウンドが聞こえてきます。
    ・「写真」アプリの動画再生音
    ・「iMovie」アプリの中での動画再生音
    ・「ボイスメモ」アプリでのボイス再生音 等々
    尚、スピーカをApowersoft[BIRD27]にした状態で「TV」アプリの動画を再生するとApowerMirrorは自動的に終了してしまいます。

  8. 複数デバイスへの同時ミラーリング
    ApowerMirrorには一つのデバイスから複数デバイスへの同時ミラーリング機能は備わっていませんが、ちょっとした工夫でそれが実現できます。
    それはミラーリングのネスト(ネストミラーリング)で実現できます。
    例えば、デバイス1の画面をデバイス2とデバイス3に同時ミラーリングさせる場合は次の流れとなります。
    (1)まず、デバイス2からデバイス3へミラーリングします。
    (2)次にデバイス1からデバイス2へミラーリングすると最終的にデバイス1の画面がデバイス2を経由してデバイス3にもミラーリングされます。
    ここでは各デバイスを次のようにして利用してみました。
    ・デバイス1:iPhone 8 Plus
    ・デバイス2:iPhone 12
    ・デバイス3:Windows 11

    複数デバイスへの同時ミラーリングへの具体的手順例は以下の通りです。

  9. ミラーリング先iPhoneでのミラーリング画面拡大
    iPhone同士でのApowerMirror利用ではミラーリング先のiPhoneでのミラーリング画面の拡大はできませんが、これもちょっとした工夫でそれが実現できます。
    実はこれもミラーリングのネスト(ネストミラーリング)で実現できます。
    例えば、iPhone 8の「音楽」アプリのミュージックビデオの映像をiPhone 12側で拡大して見たり、そのスクリーンショットを撮ってみたりする方法を紹介します。
    手順の流れは以下のようになります。

  10. iPhoneとPCのUSB接続
    WindowsのApowerMirrorを起動した状態でiPhoneをPCにUSB接続するとiPhone画面が自動的にミラーリングされるのでとても楽です。
    USB接続でも「デバイス制御」は使用できます(但し、タップポインタの移動制御が困難になる場合があります)。

  11. 体験版での主たる制限事項
    Windows用ApowerMirrorの体験版での制限事項を網羅したサイトが見つからなかったため、いくつかのサイトに記載されている制限事項を集めてみました。
    (制限事項を一番多く記載してあるサイトはhttps://www.apowersoft.jp/apowermirror-membershipかと思います)
    古い情報も交じっていると思うので最新版では撤廃されている制限事項も含まれている可能性もあります。
    スマホはiPhoneを前提として制限事項を集めてみました。
    【補足】
    体験版から有料版に切り替える際のサインアップ画面に「認証コード」入力欄が表示されますが、これはサインアップ用に指定したメールアドレス宛てに自動送信されてくる「apowersoft Verification Code」という題名のメールに記載されている4桁の認証コードを入力する欄であって有料版のアクティベーションコードを入力する欄ではありません。

  12. おまけ1:iPhoneからFire TV Stick 4Kへのミラーリング
    Apowersoftでは次のURLのサイトで「【202x】TOP3 アイフォンをFire TV Stickに映し出す最善の方法」というページを公開しています。
    URL:https://www.apowersoft.jp/mirror-iphone-to-fire-tv.html
    そのページでは、iPhoneをFire TV Stick(経由でTV)に映し出す実現可能な方法として次の三つが紹介されています。
    ・Fire TV用ApowerMirror
    ・ファイアテレビ用AllConnect
    ・AirReceiver
    実際には、他にも「LetsView」や「Screen Mirroring for Fire TV」アプリ等を使ったミラーリングも可能です。
    ここでは、AirReceiverとApowerMirrorを使う方法を中心に紹介致します。

  13. おまけ2:iPhoneからFire TV Stick 4Kへのネストミラーリング
    ミラーリング先iPhoneでのミラーリング画面拡大」操作と「おまけ1:iPhoneからFire TV Stick 4Kへのミラーリング」を組み合わせてミラーリングの3階層ネストミラーリングを試行してみました。
    いつも同じデバイスを決まった順に操作すると新しい発見も無いので今回は次のデバイスを追加して、ネストするデバイス順序も変えてみました。
    追加したデバイスは32bit版のWindows 7(PC名:BIRD27)上のVirtual PC 2007上でのWindows 7仮想マシン(仮想PC名:VPCWin7u)です。
    ネストの順は「iPhone 12→PC(VPCWin7u)→iPhone 8→Fire TV Stick(TV)」としました。
    (結果的には、新たな発見はiPhoneの枠表示について一つだけありました)


  14. おまけ3:動画ミラーリング中のAirPlay表示抑止例
    「写真」アプリの動画ミラーリング中に映像を拡大させたい場合に手元のiPhoneがAirPlay表示になっているとピンチアウト箇所の判断が難しくなります。
    「TV Cast(D)」アプリで「写真」アプリの動画を扱う場合はiPhone側はサムネイル表示のままなのでAirPlay表示になることはありませんがピンチアウト不可でかつアルバム使用不可ということでちょっと不便です。
    そこでFire TV Stick(TV)に「写真」アプリの動画をミラーリングしている時に手元のiPhoneをAirPlay表示にさせない簡単な方法を紹介します。
    それはFire TV Stick(TV)側で起動させるミラーリングアプリがApowerMirror、LetsView共にiPhone側はApowerMirrorで接続するという方法です。
    (iPhone側でのLetsView操作ではコントロールセンタの「画面ミラーリング」を使うことになるためAirPlay表示を抑止できません)
    Fire TV Stickの場合はiPhoneのApowerMirrorからFire TV StickのLetsViewにミラーリングできるという性質を活用するのがポイントです(T96 miniではそれができないようです)。
    iPhoneのApowerMirrorからFire TV StickのLetsViewに動画ミラーリングする手順は以下の通りです。


  15. おまけ4:1台のTVへの2台のiPhoneからの同時ミラーリング例
    ApowerMirrorでは複数のiPhone画面を一つのPCに同時に表示させることができます(最大4台)。
    これに近いこと(2台のiPhoneから1台のTVへの同時ミラーリングすること)を試してみました。
    Fire TV StickはT96 miniと違って画面分割モードがないため2台のiPhone画面を同時に表示することはできませんが画面切り替え(正確にはアプリ切り替え)でiPhone画面を切り替えるようにします。
    Fire TV Stick側のApowerMirrorとLetsViewは同時に実行することが可能ですが、一つのアプリ(例えばApowerMirror)のデバイスに2台のiPhoneからミラーリングすることはできません。
    したがって1台目のiPhoneからはApowerMirrorデバイスに接続し、2台目のiPhoneからはLetsViewデバイスに接続するという形態となります。

    T96 miniなら画面分割モードを使って2台のiPhone画面を並べて表示できます。
    T96 miniのAirReceiver(デバイス:[T96MINI-xx])にはiPhone 12の画面を、LetsView(デバイス:「LetsView[T96MINI]」)にはiPhone 8の画面を並べてみました。
    2台のiPhoneで同じ場所の地図を縮尺を変えて並べてみたのがこちらです。


  16. おまけ5:ホワイトボードの逆ミラーリング
    iPhoneの「ApowerMirror」アプリでの「PCをスマホにミラーリング」ではホワイトボードツールが使用できます。
    [注釈]縦長ツールバーの一番下のデュアルモニタのアイコンは
    マルチディスプレイのPC環境においてメインディスプレイと
    サブディスプレイのどちらのスクリーンをミラーリングするかを
    切り替える「スクリーン切り替え」ツールです。
    条件が揃うとグレイアウト表示でなくなります。

    ※ そのホワイトボードツールに「V」(VIP)マークが付いているので体験版では使用不可のようです。
    ホワイトボードツールはPCデスクトップをiPhoneにミラーリングしている際にiPhone側でホワイトボードに手書きした内容をPC側に逆ミラーリングするものです。
    iPhone側での手書き
    (PC側のメモ帳部分を
    ピンチアウトしての書き込み)
    PC側の表示
    (1)ホワイトボードに手書きした内容はPC側のアプリを切り替えても常にPC側のデスクトップへの重ね合わせ形式で表示されます。
    iPhone 12からPCへのミラーリング中でのiPhone 8からの書き込み例
    (2)iPhone側でピンチアウトしてもホワイトボードのツールバー自体は常に同じ大きさで表示されます。
    (3)iPhone側の画面をFire TV Stick(TV)側にLetsViewでミラーリングしてからiPhoneのApowerMirrorに切り替えるとiPhoneの画面(つまりPC画面)がそのままTV表示されます。
    ※ この場合のネストミラーリングの順序:Fire TV Stick[LetsView]←iPhone[LetsView],iPhone[ApowerMirror]←PC[ApowerMirror]
    下記はiPhone側の画面を更にピンチアウトした時のTV画面例です(生TV映像を撮ったものです)。

    (4)PC側のApowerMirrorの[設定]-[PCミラーリング設定]-[音声設定]によってはPC側で動画を再生した場合にPC側のサウンド設定がミュートになる場合があるため必要に応じてサウンドの設定を開いてミュート解除するなどして下さい。
    (5)PC側で定点観測用動画を再生してる場合はホワイトボードツールが特に役立つかも知れません(動画を一旦停止させてマーク付けするとか...)。
    (6)ホワイトボードのツールバーの一番下の湾曲した矢印をタップするとホワイトボードが終了します。
    (7)ホワイトボードツール以外にキーボードツールもあって、iPhone側からPC側への文字入力も可能となっています。

    尚、iPhoneの「LetsView」アプリでの「PC画面ミラーリング」でもホワイトボードツールが使用できます。
    その場合のTVへのネストミラーリングの順序は次のようになります。
    Fire TV Stick[ApowerMirror]←iPhone[ApowerMirror],iPhone[LetsView]←PC[LetsView]


    iPhoneのApowerMirrorやLetsView付属のホワイトボードツールを使用することで1台のiPhoneで手書きしたものがTVとPCに同時にミラーリングできるようになります。

    2台のiPhoneからのホワイトボード同時利用について;
    PCのApowerMirrorからのPC画面ミラーリング先のデバイス(iPhone,TV等)は1台に限定されます。
    しかし、PC側でApowerMirrorとLetsViewを同時に起動しておくとPC画面ミラーリング先のデバイスを2台にできます。
    例えば、iPhone 8のApowerMirrorを使ってPC側のApowerMirrorに接続して[PCをスマホにミラーリング]を実行します。
    次にiPhone 12のLetsViewを使ってPC側のLetsViewに接続して[PC画面ミラーリング]を実行します。
    これでiPhone 8iPhone 12の両方にPC画面が表示されて2台のiPhoneで同時にホワイトボードを使用することができるようになります。
    Windows環境にも寄るかと思いますが、今回テストした環境ではLetsView側からのホワイトボード書き込みにおいて、なぞった位置と表示位置がずれるという現象が発生しました(例えば、iPhoneの「i」を書く時に下の縦棒と上の点の位置がずれてしまう等)。


  17. おまけ6:iPhone動画のTVへのミラーリング中でのホワイトボード使用例
    iPhone側の動画をミラーリングしているTV側に対してその動画再生中にTV側に注釈(落書き)を表示させる例を「ApowerMirrorでのiPhone→PC→TVへのネストミラーリング例」で紹介しています。


  18. おまけ7:PC間ミラーリング(その1)
    ApowerMirrorのローカルキャストではLetsViewとは違ってPC間での直接的なミラーリングをサポートしていません(有料時間制の遠隔キャストではサポート済み)。
    LetsViewでのPC間ミラーリング例(ホスト側のWindows 11のHyper-V仮想マシンのWindows 7をホスト側にミラーリングした例です)
    ApowerMirrorを使ってLetsViewのように一方のPCのデスクトップを別のPCのウィンドウとして投射表示するためにはどうすればいいでしょうか?。
    答えは簡単で、途中にiPhoneを介在させたネストミラーリングで実現できます。
    例えばPC1からPC2への投射は、「PC2←iPhone←PC1」というネストミラーリングとなります。
    このネストミラーリングを使うと途中のiPhone側で画面を拡大したり手書きの文字/イラストも入れることができるようになります。
    PC間ミラーリングを行うPCは仮想マシンでも構いません。
    ホストマシン(PC2:Windows 11)のHyper-V上の仮想マシン(PC1:Windows 11)からホストマシンへのミラーリング例を以下に示します。
    (更にホストマシンを別のiPhoneにミラーリングするとそのiPhoneでPC1とPC2の両方の様子がチェック可能となります)

    PC2(ホストマシン)← iPhone← PC1(Hyper-V仮想マシン)

    拡大表示
    ※ PC2側でApowerMirrorウィンドウをフルスクリーン表示させようとしてもそれができずEscキーで通常サイズに戻すしかありませんでした。
    ※ Windows 7のVirtual PC 2007環境では問題なくフルスクリーン表示ができています。

    尚、ホストマシン(PC2)からHyper-V仮想マシン(PC1)へのiPhone経由でのミラーリングでは下の画像のようなループミラーリングとなります。



  19. おまけ8:PC間ミラーリング(その2)
    PC間ミラーリング(その2)はLetsViewとApowerMirrorをネストミラーリングさせる方式です。
    PC1からPC2への投射は、「PC2←iPhone←PC1」というネストミラーリングとなります。
    このネストミラーリングを使っても途中のiPhone側で画面を拡大したり手書きの文字/イラストも入れることができるようになります。
    PC間ミラーリングを行うPCは仮想マシンでも構いません。
    ホストマシン(PC2:Windows 11)のHyper-V上の仮想マシン(PC1:Windows 11)からホストマシンへのミラーリング例を以下に示します。
    (途中のiPhoneで書き込んだ文字/イラストはミラーリング元のPCに反映されます)



  20. おまけ9:ApowerMirrorによるZoomミーティング録画(音声込み)
    Zoomでのミーティングの様子を音声含めて録画する方法はいくつかあります。
    ここではApowerMirrorによるZoomミーティングの録画について簡単に紹介します。
    (Zoomとは別のアプリによる録画ということもあってミーティング参加者の了解を得ておく必要があります)
    ApowerMirrorのローカルキャストでのミラーリング(iPhone→PC)ではPC側のApowerMirrorで「録画」ツールが使えるようになっています(遠隔キャストでは利用不可)。
    iPhoneからPC(Windows)にミラーリング中にそのiPhoneからZoomの新規ミーティングを開始したとします。
    その後参加者が集まり本格的なミーティングとなります。
    iPhoneからPC(Windows)へのミラーリング中はミーティングの音声はPCからは聞こえません。
    しかしPC側のApowerMirrorで録画した動画にはミーティングの音声もしっかり録音されています。
    このためリアルタイムでの音声確認はできなくても後で音声含めたミーティングの様子を繰り返し視聴することが可能となります。
    Zoomミーティングの録画例は「ApowerMirrorによるZoomミーティングの録画例」をご参照下さい。


  21. おまけ10:iPhone「YouTube」アプリの縦長画面のままのTVミラーリング
    アプリの画面をテレビ(プロジェクタ)を使って説明したりする場合、スマホ画面がそのままテレビに映し出された方が都合がよい場合もあるかと思います。


    iPhoneをAppleの「Lightning to Digital AV Adapter」を使ってテレビにHDMI接続するとiPhoneの画面がテレビに表示されます。
    この状態で「YouTube」アプリでの動画を再生すると、映像・音声の再生のされ方は以下の通りです。
    (iPhone側とテレビ側での映像の表示のされ方が違ってきます)

    iPhoneテレビ
    映像AirPlay表示動画部分のフルスクリーン再生
    音声音声再生なし音声再生される

    テレビとHDMI接続していないiPhoneでApowerMirrorを使用すると「YouTube」アプリの縦長画面のままのTVミラーリングが可能となります。
    ここではテレビにはFire TV Stickを接続した環境を想定しています。

    尚、Android TV系でGoogle PlayストアからインストールしたTV用ApowerMirrorのバージョンが古い場合はテレビ側で音声再生されないことがあります。
    その場合の対策方法は次の二つあります。
    ・iPhoneからTVへのネストミラーリング
    ・TV用ApowerMirrorアップグレード



  22. ApowerMirror付録情報
    ここで説明していなかった情報を「ApowerMirror付録情報」として紹介しています。


  23. 補足