Intel MacでのVMware仮想マシン共有

Intel MacマシンではMac OS X, Windows, Linuxのマルチブート環境を簡単に構築できます。
またそれらのOSに共通の仮想化ソフトとしてはVMware、QEMU、VirtualBox等があります。
今回はVMware系の仮想マシン環境(仮想マシン構成ファイルや仮想ディスク)をマルチブート環境で共有する手順を紹介します。
前提条件は以下の通りです。



  1. Boot Campパーティションの共有可能化
    共有対象にする仮想マシン環境の設置パーティションはBoot Campパーティション(NTFS)です。
    それを実現するためにまずMac OS X(Snow Leopard)やLinux(CentOS 5.4)から読み書きできるようにします。


  2. Windows VistaのVMware Server 1.0.6の仮想マシンの移行
    (1)Windows VistaのVMware Server 1.0.6用仮想マシンディレクトリ(例えばVMWinXP)ごと
    /BOOTCAMP/mbpshare/VMGuest/macvf3winxpにコピーします。
    ※このmacvf3winxpには仮想ディスクも含めます(VMware Toolsインストール済み)。
    (2)Windows VistaのVMware Server 1.0.6用仮想マシンディレクトリ(VMWinXPディレクトリ)のうち仮想ディスク以外を
    /BOOTCAMP/mbpshare/VMGuest/lnxvmswinxpにコピーします。
    (3)Windows VistaのVMware Server 1.0.6用仮想マシンディレクトリ(VMWinXPディレクトリ)のうち仮想ディスク以外を
    /BOOTCAMP/mbpshare/VMGuest/u904vm7winxpにコピーします。
    (4)Windows VistaのVMware Server 1.0.6用仮想マシンディレクトリ(VMWinXPディレクトリ)のうち仮想ディスク以外を
    /BOOTCAMP/mbpshare/VMGuest/win7vm7swinxpにコピーします。
    (5)ゲストOSのライセンスの関係上、Windows VistaのVMware Server 1.0.6用仮想マシンディレクトリ(VMWinXPディレクトリ)を削除します。


  3. Mac OS Xでの仮想マシン利用
    Mac OS XにVMware Fusion 3インストール後以下の操作を実行します。
    (1)Mac OS XのVMware Fusion 3用の仮想マシンディレクトリはBOOTCAMPボリュームの/mbpshare/VMGuest/macvf3winxpです。
    (2)VMware Fusion 3を起動します。
    (3)[ファイル]−[開く]でBOOTCAMPボリュームの/mbpshare/VMGuest/lnxvmswinxp/Windows XP Professonal.vmxを開きます。
    (4)「この仮想マシンをアップグレードしますか?」の質問に対しては<アップグレードしない>を選択します。
    (5)仮想マシンの設定画面で物理CD/DVDドライブの設定をD:から実際のものに選択し直します。
    (6)「この仮想マシンを移動またはコピーしましたか?」の質問に対しては<移動しました>を選択します。
    (7)ステータスバーに「VMware Toolsは最新ではありません」と表示されますがツールのアップデートはしません。
    (8)ログオン後のサウンドも鳴ります。
    (9)グラフィックデバイスやネットワークデバイスは変化しません。
    (10)Mac OS Xでの仮想マシン実行の様子


  4. Linuxでの仮想マシン利用


  5. Windowsでの仮想マシン利用
    Windows Vista/7でVMware Server 1.0.xを使用すると最初のゲストOS起動にかなり時間が掛ります。
    このためここでのWindows(32ビット版Windows 7)ではVMware Workstation 7を使用します。
    Windows(32ビット版Windows 7)にVMware Workstation 7インストール後以下の操作を実行します。
    (1)WindowsのVMware Workstation 7用の仮想マシンディレクトリはBOOTCAMPのC:\mbpshare\VMGuest\win7vm7winxpです。
    (2)VMware Workstation 7を起動します。
    (3)VMware Workstation 7の[ファイル]−[開く]でC:\mbpshare\VMGuest\win7vm7winxp\Windows XP Professonal.vmxを開きます。
    ※特に警告メッセージは表示されません。
    (4)「仮想マシン設定」画面でmacvf3winxp側にある仮想ディスクを割り当てます。
    またCD/DVD(IDE)は自動検出にします。
    (5)仮想マシンを[パワーオン]します。
    (6)「この仮想マシンを移動またはコピーしましたか?」の質問に対しては<移動しました>を選択します。
    (7)ステータスバーの上側に「インストールされているVMware Toolsのバージョンは最新ではありません。」と表示されますが
    ツールのアップデートはしません。
    (8)ログオン後のサウンドも鳴ります。
    (9)グラフィックデバイスやネットワークデバイスは変化しません。
    (10)Windows 7での仮想マシン実行の様子
    (11)移行元のVMware Server 1.0.6のVMware Toolsがユニティ対応でないため[表示]−[ユニティ]は警告メッセージが表示されます。