Linux用WINGZ/DataLinkによるOracleアクセス

VMware Workstation 3.2 for Windows上で動作させているRed Hat 7.3にWINGZ及びDataLinkを導入しOracle8をアクセスしてみました。

使用したWINGZは2000年7月にリリースされた「WINGZ v2.5J for Linux」パッケージでWINGZ-DataLink v2.0Jをバンドルしたものです。
WINGZ自体はクライアント/サーバシステムが脚光を浴びだした1990年代前半におけるクライアント側(UNIXワークステーション)の代表的なアプリケーションとして注目された製品です。

ここではWINGZとWINGZ-DataLinkを使ってLinux上のOracle8サーバを利用する方法を簡単に紹介します。



1.Red Hat 7.3へのWINGZ,DataLinkの導入

(1)Oracle8iクライアントの導入

DataLink 2.0Jでサポート対象としているOracleはOracle8iです。
ところが当方のRed Hat環境にはOracle8が入っています。
そこでOracle8iのクライアントソフトを導入しました。
(DataLink 2.0JはOracle8iのlibclntsh.so.8.0, libskgxp8.so等を必要としますがこれらのファイルはOracle8には付属していません)

またOracle8iのインストーラであるrunIns.shはJRE(Java実行環境)が/usr/local/jreにあることを前提にしていますのでそこにまずJREを導入します。

後はOracle8iのインストーラの指示に従うだけでOracle8iクライアントの導入は終了します。

Oracle8i用のtnsnames.oraを準備することでOracle8iクライアントからOracle8リスナー経由でOracle8サーバアクセスが可能となります。



(2)WINGZ,DataLinkの導入

「WINGZ v2.5J for Linux」パッケージのインストーラでWINGZ本体とOracle8iアクセス用のDataLinkを導入します。



2.WINGZの単独利用について

(1)概要

WINGZはDataLinkなしでも表計算ソフト及びビジュアル開発ツールとして利用できます。

WINGZにはWINGZ専用のプログラミング言語であるハイパースクリプトが付属しています。
ハイパースクリプトではワークシート/セルの操作だけではなくグラフ、図形、コントロール(ボタン、リストボックス、スライドバー等)も柔軟に扱うことができます。
そのハイパースクリプトのコマンド/関数を使用することで単なる表計算ソフトとしてではなくアプリケーションの構築ツールとしても使用することができます。


(2)ハイパースクリプトの例


(3)シートのデータベース機能

WINGZではシート内にデータベースを定義して活用できます。

(4)立体グラフ

WINGZでは様々な立体グラフが作成できます(3D円グラフの例)。


(5)シートへの画像の貼り付け

[編集]-[特殊ペースト]-[ファイルから]で画像をシートに貼り付けることができます。



3.Red Hat上でのDataLink利用

3.1 環境設定



3.2 Oracle接続



4.Windows上でのWINGZ,DataLink操作

VMware for Windows環境でRed Hatを動作させ、同じマシン上でのXサーバソフトを利用してWindows上でLinux用のWINGZ, DataLinkを操作してみました。

ウィンドウマネジャがMS Windowsになったような違いだけですので上記で紹介しなかった画面やサンプリング画像のみを紹介します。