VirtualBox 1.3.99b1 for Mac
2007年4月にVirtualBox 1.3.99b1がリリースされました。
VirtualBoxはドイツのInnoTek社が開発している32bit対応のデスクトップ用仮想化ソフトです。
VirtualBoxにはWindows版、Linux版、Mac OS X版等があります。
今回はIntel Mac OS X 10.4(Tiger)にVirtualBox 1.3.99b1 for Macを導入し、Vine Linux 3.1をゲストOSとして稼動させてみました。
VirtualBoxの機能・使い勝手はVirtual PC相当ですが、機能的にはVMware Workstationのサブセットという感じです。
VirtualBoxがエミュレートする主な周辺機器は以下の通りです。
・ネットワークカード:AMD PCNET Family Ethernet Adapter(AMD 79C970 [PCnet32 LANCE])
・サウンドカード:Intel 82801AA AC'97 Audio Controller
・ビデオチップ:オンボードタイプ(VirtualBox VBE BIOS)
ここではVirtualBox 1.3.99b1 for Macの導入とゲストOS(Vine Linux 3.1)の実行手順を紹介します。
1.VirtualBox 1.3.99b1 for Macの導入
今回使用したファイルはhttp://www.macupdate.com/info.php/id/24801で公開されているVirtualBox_Beta1.dmgです。
- インストーラの起動
VirtualBox_Beta1.dmgをダブルクリックしてVirtualBoxボリュームをマウントします。
そのボリューム中のVirtualBox.mpkgをダブルクリックするとインストーラが起動します。
- インストール
インストールウィザードで<インストール>ボタンを押すとインストールが開始されます。
VirtualBoxはアプリケーションフォルダにインストールされます。
3.ゲストOS(Vine Linux 3.1)の仮想マシン設定
ゲストOSの仮想マシン設定(仮想マシン環境定義)はVMwareのようなウィザードで行います。
- VirtualBoxの起動
VirtualBoxを起動するとWelcome to VirtualBox!と書かれた画面が表示されます。
- [Machine]−[New](または「New」ボタン)による新規仮想マシン設定の開始
本操作で「Create New Virtual Machine」が起動します。
ここではWelcome to the New Virtual Machine Wizard!と表示されます。
- 「VM Name and OS Type」画面
仮想マシン名となるNameにはVine Linux 3.1を指定します。
OS Typeとして「Linux 2.4」を選択します。
- 「Memory」画面
Linux 2.4の場合のデフォルトは128MBです。必要に応じて変更します(今回は256MBを指定)。
- 「Virtual Hard Disk」画面
仮想ハードディスク(仮想ディスク)を新規作成するか既存のものを利用するかの選択を行います。
ここでは<New>ボタンをクリックします。
- 「Create New Virtual Disk」画面
ここではWelcome to the Create New Virtual Disk Wizard!と表示されます。
- 「Virtual Disk Image Type」画面
ここでは仮想ディスクのイメージタイプを指定します。次の二種類から選択します。
・Dynamically expanding image:ファイルの実容量が次第に増えるタイプで、これがデフォルトです。
・Fixed-size image:最初から指定サイズ分のファイルを確保するタイプです。
今回はデフォルトのままとしました。
- 「Virtual Disk Location and Size」画面
仮想ディスクのイメージファイルパスを指定します。
デフォルトのままでも問題ありませんがイメージファイル名の拡張子はvdiです。
またLinux 2.4用仮想ディスクサイズのデフォルトは3.91GBであり今回はそのデフォルトのままのサイズとしました(最大2TB)。
- 仮想ディスクの「Summary」画面
仮想ディスクのType, Location, Sizeが表示されます。
- 仮想マシンの「Summary」画面
Name, OS Type, Base Memory, Boot Hard Diskの情報が表示されます。
- InnoTek VirtualBoxのメイン画面
InnoTek VirtualBoxのメイン画面にVine Linux 3.1という仮想マシン情報が表示されます。
- CD/DVD-ROM設定
CD/DVD-ROMのドライブを適切に設定します。
isoイメージファイルを指定することも可能です。
- ネットワーク設定
VirtualBox 1.3.99b1 for MacではネットワークのタイプはNATしか使用できません(ホストOSと同じ物理ネットワークには参加できません)。
VirtualBoxでのNATはQEMUのユーザモードネットワークと同じでデフォルトゲートウェイが10.0.2.2でDNSサーバは10.0.2.3です。
更に、DHCPで割当てられる最初のIPv4アドレスは10.0.2.15となります。
ここでのネットワークの設定自体はデフォルトのままにしておきます。
3.ゲストOS(Vine Linux 3.1)のインストール
- Vine Linux 3.1のインストールディスクをセットします。
- 仮想マシンの起動
VirtualBoxの[Machine]−[Start](または「Start」ボタン)で仮想マシンを起動します。
Vine Linux 3.1をネーティブインストールする手順と同様にインストールします。
- ゲストOSのデスクトップ
日本語入力も問題なく行えます。