AnyDeskによるスマートホンでのCompiz操作例

Compizとは(サードペディア百科事典 https://pedia.3rd-in.co.jp/wiki/Compiz#gsc.tab=0 からの引用);
Compiz(コンピズ)は、X Window System上で動作するウィンドウマネージャです。
その最大の特徴は、OpenGLを用いた3Dグラフィックス技術を駆使し、従来の2D環境では考えられなかった、多様で美しい画面効果を実現している点です。
これにより、ユーザーインターフェースに視覚的な豊かさをもたらし、操作感を大きく向上させています。

主な機能
Compizは、豊富な標準プラグインによって様々な機能を提供しています。
cube(立方体): 仮想デスクトップを立方体の表面に貼り付けることで、デスクトップ間の切り替えを視覚的に行うことができます。
以降省略

Compizウィンドウマネジャを利用するにはウィンドウマネジャの切り替えアプリや「CompizConfig 設定マネジャ(CCSM)」の導入が必要となります。
実はCompizウィンドウマネジャや「CompizConfig 設定マネジャ(CCSM)」を新たに導入することなくCompizウィンドウマネジャを使用可能になっているものがあります。
それはUbuntuをベースとした「Linux Mint」と言われるディストリビューションです。
Linux Mintには以下の3つのエディションがあります。

それぞれのインストール手順は全て同じですが、各エディションによってアプリの一覧メニューの表示方法が異なります。
細かいことを言えば、自動ロック抑止のための設定方法等もエディションによって異なったりします。

ここではAnyDeskによるAndroidスマホでのCompiz操作例をご紹介致します。

  1. デバイス環境


  2. Samsung Galaxy S22からのAnyDesk接続

  3. iPhoneからのAnyDesk接続
    iPhoneからLinux Mint(Xfce)にAnyDesk接続し、iPhone側での指だけでのジェスチャー操作を試してみました。
    (1)iPhone側のパイメニューでのキーボードでCtrl+Alt+Tを押して「端末」アプリを起動できました。
    (2)起動した「端末」アプリにそのキーボードからCtrl+Altを押されていない状態に戻してからunameコマンドを実行してみました。
    (3)iPhone側のパイメニューでのキーボードでCtrl+Altを押した状態でiPhone画面を指一本でスワイプするとキューブの回転ができました。
    ※ うまく表現できませんが、最初に画面タップする際、デスクトップ画面が一瞬奥に引き込まれるようにするのがコツのようです。
    【上記の操作の動画例】


    【ジェスチャ操作の補足】
    AnyDeskでサポートされているスマホのジェスチャ操作はAnyDeskのHelp Centerに明記されている下記のジェスチャ操作可能リストに限定されています。

    このジェスチャ操作可能リストにはCompizの「キューブの回転」に必要となる「ドラッグ」ジェスチャが含まれていません。
    確かにAndroidスマホ(S22)では「キューブの回転」を実現するジェスチャ操作はありません。
    しかし、iPhoneでは「キューブの回転」を実現するジェスチャ操作が以下の手順でできることがあります(常に可能ということではありませんが...)。
    とても些細なことですが、一応iPhoneでのジェスチャ操作で「キューブの回転」ができる場合があるということが確認できました。

  4. Compizに替わるGNOME Shell Extensionについて
    Compizウィンドウマネジャを使用しなくてもウィンドウを揺らしたり、デスクトップを立体化して回転させたりする機能を実現するものとして「GNOME Shell Extension(拡張機能)」を利用するケースが増えているようです。
    但し、Compizウィンドウマネジャ用の「デスクトップキューブ」プラグイン等はHyper-V上のLinuxでも完全動作しますが、
    GNOME Shell Extension用の「Desktop Cube」は実機(または実機でのLive版)でしか利用できないようです。
    ちなみに、Linux MintのCinnamonエディションではCompiz及びGNOME Shell Extensionは未サポートです。

    【GNOME Shell ExtensionでのDesktop Cube使用例】

  5. スマホ接続マウスとAnyDeskの親和性について
    スマホからリモートデバイスへの遠隔操作では文字列の選択など指でのジェスチャ操作ができないというAnyDeskの制限があります。
    指でのジェスチャ操作ができないのであればスマホに接続したスマホ接続マウス(Bluetooth接続/無線接続マウス)ではどうかという観点でテストしてみました。
    その結果、iPhoneよりもAndoroidスマホ(S22)の方がAnyDesk利用に適しているというように思えました...。
    その根拠の一端を以下に示します。

    Andoroidスマホ(S22)iPhone
    スマホ接続マウスからのアプリ起動×
    (指でのジェスチャでのアプリ起動はOK)
    スマホ接続マウスからの文字列選択
    (文字列ドラッグ選択)
    ×
    (これが致命的なケースとなる場合もあるかも知れません...)