QEMU環境でのネットワーク接続タイプには大きく分けて次の3種類あります。
・ユーザーモード(userモード) ※ゲスト側IPアドレスは10.0.2.x
※qemu起動コマンドでは「-net user」を指定
・TAPモード ※qemu起動コマンドでは「-net tap,ifname=tapインターフェース名」を指定
・Bridgeモード ※qemu起動コマンドでは「-net bridge,br=ブリッジ名」を指定(Linux版での-net bridge利用例:QEMUブリッジネットワーク接続環境(Fedora 20 QEMU/KVM編))
QEMU仮想マシンをホスト側の物理ネットワークと同じネットワークアドレス体系にするネットワーク接続をここでは「QEMUブリッジ接続」と呼ぶことにします。
このQEMUブリッジ接続はBridgeモードとTAPモードの両方で実現できますがQEMU on WindowsではBridgeモードを起動コマンドで指定しても「QEMUブリッジ接続」を実現できないようです(QEMU on Windowsのバージョン依存?)。
そこで今回はQEMU on Windows環境でQEMU仮想マシンをホスト(Windows 7実機)側の物理ネットワークと同じネットワークアドレス体系にする「QEMUブリッジ接続」をTAPモード指定で実現させる手順を紹介致します。
1.マシン環境
qemu-system-i386 -m 1024 -net tap,ifname=TAPWin32V8c4 -net nic -cdrom ubuntu-ja-8.10-desktop-i386.iso -boot order=d -k ja -name "Ubuntu 8.10 Desktop" |
qemu-system-i386 -m 64 -net tap,ifname=TAPWin32V8c3 -net nic,model=ne2k_isa,macaddr=52:54:00:12:34:57 -hda wqemuw31-flat192.168.0.31.vmdk -boot order=c -k ja -vga std -name "Windows 3.1" |
sudo dhclient |
sudo ifconfig eth0 ゲストOS用スタティックIPアドレス sudo route add default gw ホスト側のデフォルトゲートウェイアドレス sudo passwd root ※rootユーザのパスワード設定 su - root echo "nameserver ホスト側で指定しているDNSサーバアドレス">/etc/resolv.conf |
qemu.exe -L . -m 1024 -net tap,ifname=TAPWin32V8c4 -net nic,model=ne2k_pci -cdrom ubuntu-ja-8.10-desktop-i386.iso -boot d |