Plan9 VMware環境
ここではVMware環境下でPlan9をCD-ROMブートして利用する例を紹介します。
VMwareは「VMware Workstation 3.2」を使用しています。
(1)VMwareを使用するメリット
2002年4月にリリースされたPlan 9 の第4版においてもそのネーティブサポートデバイスにはかなり制限があります。
このためPlan9の雰囲気を味わってみようと思ってもPlan9がネーティブサポートしていないデバイスではRio(Plan9標準ウィンドウシステム)やネットワークが使えない場合も出てきます。
しかしVMwareを使用するとPlan9がネーティブサポートしていないデバイスであってもVMware環境下のPlan9からは使用できるようになります。
(2)マシン環境
VMware環境用のマシン(実メモリ:256MB)ではPlan9がネーティブサポートしていない次のデバイスを使用しています。
- VGAカード:ATI 3D RAGE LT PRO
尚、モニタはCOMPAQのMV500を使用。
ATI 3D RAGE LT PROとMV500の組み合わせの場合、VMwareを使用せずにRioを起動すると画面が真っ黒になりRioが使用できません。
- LANカード:NE2000互換カード(ISA)
(3)VMwareでの仮想マシン定義
- 仮想マシン構成:標準
- ゲストOS:その他
- 仮想マシン名:その他
- ネットワーク接続方法:ブリッジ(VMware環境下のPlan9から外部Ethernet接続可能)
(4)Plan9の起動手順
- VMwareの起動
- 「その他」という仮想マシン名を選択
- Plan9のCD-ROMセット
- VMwareの「Power On」ボタンのクリック(Power On直後の画面)
- Plan9のスタートアップメニューが表示されますので「2」を指定します。
- Plan9のブートプロセスにおいて「NE2000」カードが「AMD79C970」として認識されます。
- 後はVMware環境下でない場合と同じです。
- Rio(Plan9ウィンドウシステム)が表示されます。
- VGAの確認
(5)インターネットアクセス(ftp)
まずip/ipconfigでDHCPサーバからIPアドレスの割り当てを行います。
次にftpfsコマンドでftpサーバに接続します。
(6)ホストOSとゲストOSのネットワーク通信
VMwareを導入するとホストOSとゲストOS間のネットワーク接続用に「VMware Virtual Ethernet Adapter」が設定されます(Windowsのipconfigでの確認結果)。
ホストOS(Windows)からゲストOS(Plan9)に対して「ping 192.168.158.1」を実行するとOKとなります。
逆にゲストOS(Plan9)からホストOS(Windows)へのpingではホストOS(Windows)の外部Ethernet接続用IPアドレスを指定すればOKです。