Intel MacでのPearPC実行

PearPCはオープンソースのPowerPCアーキテクチャエミュレータでx86(互換)マシン上で動作します。
このx86用PowerPCエミュレータであるPearPCのPearとは「梨」の意味でPearPCはペアPCと読みます。

PearPCはIntel Mac上のWindows環境でも動作します。
ここではBoot CampパーティションにインストールしたWindows上でPearPCを使用してMac OS X v10.3(Panther)を実行した環境を紹介します。

尚、PearPCを動作させたマシンは非力なIntel Mac miniでその構成は以下の通りです。
※その後、MacBook Pro(Intel Core 2 Duo 2.8GHz版)マシンでもPearPCを動作させてみました。




1.Boot Camp Windows XPでのPearPC実行

Boot Camp Windows XPでのPearPC実行は以下の手順で実施してみました。



2.Boot Camp Windows VistaでのPearPC実行

Boot Camp Windows VistaでのPearPC実行は以下の手順で実施してみました。



3.VMware Fusion上のBoot Camp Windows VistaでのPearPC実行

Mac OS X 10.4.10に導入したVMware FusionでBoot Camp Windows Vistaを起動してPearPCを実行してみました。
VMware Fusion上のBoot Camp Windows VistaではPearPC 0.4(2005年12月20日版)を使用しました。
※ネーティブBoot Camp Windows Vistaの場合と逆にPearPC 0.3.1(2004年9月4日版)ではデスクトップ画面が真っ白となります。
またディスクイメージはMac OS X 10.3.7のインストール済みディスクイメージを使用しました。




4.Parallels Desktop 3.0 for Mac上のWindows VistaでのPearPC試行

Parallels Desktop 3.0 for Mac上のWindows VistaでのPearPC試行結果は以下の通りで、正常動作しませんでした。
(1)PearPC 0.3.1(2004年9月4日版)ではPearPCの起動に失敗します(SDLのFATALエラー発生)。
(2)PearPC 0.4(2005年12月20日版)ではデスクトップ画面が真っ白となります。


5.Parallels Desktop 5.0 for Mac上のWindows 7でのPearPC実行

MacBook Pro(Intel Core 2 Duo 2.8GHz版, OS:Snow Leopard)でPearPCを実行してみました。
Parallels Desktop 5.0 for Mac上のWindows 7でのPearPC実行結果は以下の通りです(PearPCで使用するディスクイメージはUSBディスクに格納)。
※CoherenceモードでMacLook表示するとPearPC自体がMac OS Xアプリのように見えます。



[補足]
PowerPC G4 1GHz(メモリ:768MB)の実機環境でのCocoaBenchのトータル値14.38に対して、
MacBook Pro + Parallels環境のPearPC 0.4でのCocoaBenchのトータル値は6.80でした。
単純比較でMacBook Pro + Parallels環境でのPearPC 0.4ではPowerPC実機に比べて約2倍遅い程度で済んでいます。