OSプロフィール

項番
OS
内容
1
Windows 3.1

Windows 3.1はDOSの上で動く一つのアプリケーションに過ぎないのですが他のアプリケーションを動作させるための基本ソフト的な機能側面が強くOSの一種として分類されるのが一般的です。
Windows 3.1についてはUNIX系OSのクライアントして動作させるための各種クライアントソフト(商用アプリ)が多くのベンダから数多くリリースされ企業で使われるクライアントOSのデファクトスタアンダードとして普及しました(これはMicrosoft社が他のベンダーと技術提携を強化した結果だと思われます)。
更に企業ユースはもとより個人ユースとしての利用者も徐々に増加していきました。
しかしながらDOSの制限をひきずっているためビジネスシーンで本格的に使用するにはある程度のDOSの基本知識が必要でした。
2
Windows 95

Windows 95はWindows 3.1の後継OSかつ大幅な機能追加版として開発されました。
Windows 95はDOSを包含した32ビットプリエンティブマルチタスクOSです。
Windows 95のGUIインタフェースはMac OSライクな使いやすいものに改良されました。
またTCP/IP等のネットワーク機能を標準装備しネットワークOSとしても機能できるように改良されました。
しかしながらDOSの制限をひきずっているためか不安定な動作をするケースが多かったようです。
3
Windows NT

Windows NTはUNIX系OSのもつサーバOSとしての機能(共有リソース管理、クライアント管理、アプリケーション別メモリ管理、マルチタスク機能等)にWindows 3.1/95ライクのGUIインタフェースを統合させたOSとして誕生しました。
しかしWindows NTではWindows 3.1/95との親和性からプロンプト画面でDOSコマンドを使えるようにしておりますがUNIX系OS環境で標準で使える多くのUNIX系コマンドについてはWindows NTでは実装されておらずコマンドを組み合わせて煩雑な処理を自動化する用途にはあまり適していないようです。
4
OS/2

MicrosoftとIBMは共同でDOSの機能強化版としてのOS/2の開発に着手しました。
初の32ビットOSとして注目されましたが当初のOS/2にはコマンドインタフェースしかなく、その後GUIインタフェースが追加されました。
しかしMicrosoftはIBMとのOS/2共同開発から撤退し独自に32ビットOSとしてのWindows NTの開発に着手しましたがそのWindows NTの開発は大幅に遅れOS/2の方が先にx86対応サーバOSとして支持されるようになりました。
GUIインタフェースやネットワーク機能を備えたOS/2はDOSの制限でいろいろ困っていた個人ユーザにも受け入れられました。
その後Windows 95がWindows 98として機能強化されWindows NTも部門サーバとしての使用実績も増えていく状況の中でOS/2はWarp4が実質的な最終バージョンとなりました(1998年12月版)。
5
Macintosh OS

Macintoshはコンピュータの専門的な知識をもたいない人でも手軽にコンピュータの恩恵を受けられるようにという発想で開発されました。
Macintosh用のOSでは相当早い時期からGUIインタフェースを採用しマルチメディアデータも簡単に扱えるような機能を数多く搭載してきました。
Macintoshは特にデザイン関係の分野等の創作活動の場で使われることが多いようです。
Macintoshは常に使いやすさと斬新性を追求しAppleTalkによるネットワークも簡単にできるように工夫されていました。
1995年にはTCP/IPもサポートしマルチプラットフォーム環境でもMacintoshが使えるようになりました。
MacintoshのOSは他のOSのGUIイタフェースに大きな影響を与えると共に他のOSのよいところも逆に吸収するという方向で動いてきました。
しかしMacintosh対応のビジネスソフトの数はWindows対応版に比べて極めて少なく一般企業での採用拡大には至りませんでした。
Apple社は21世紀に向けて従来のMac OSをUNIX系OSをベースに変える方針を打ち出しMac OS Xのベータ版を公開しました。
Mac OS Xになっても一部のユーザを除いて多くのユーザはOSのカーネルがUNIX系OSをベースにしていること自体には関心をもたないかと思います。
6
Linux

LinuxはUNIX系OSの標準規格であるPOSIX仕様ベースのOSです。
Linuxはサーバとして使用されることを前提に早いスピードで機能進化を遂げています。
Linux自体は無償OSで接続クライアント数によってライセンス費用がかさむということはありません。
しかもオープンソースですので基本的に改変・再配布は自由です。
オープンソースということでそのソースを誰でも自由に見れるということで「単に動けばよい」という発想ではなく「見事なソース」と賞賛されることに気を配って開発されているので自然といいものに仕上がっていくところが他の商用OSとの違いという気がします。
これは他の商用OSの作りが悪いということを意味している訳ではなくビジネスとして商用OSを開発する限り開発期限を死守するためにソースの奇麗さを多少犠牲にすることもあり得るということです。
Linux及びその上で動作するアプリケーションの多くは無償のものでありボランティアとしてのLinuxコミュニティがそれらの開発を自主的に行っています。
Linuxを使いたい人が開発するというパラダイムがLinuxをより一層「良いもの」にしていく土台となっています。
Linuxは奥が深くその良さを享受するにはそれなりの(学習)時間と労力が必要ですがそれだけの価値のあるOSだと思います。
1998年頃から大手サードベンダがLinuxを支持することを相次いで表明しLinux対応サーバソフトの市場投入も積極的に行われてきています。
更にLinuxのデスクトップ環境を快適にするためのツールの開発も盛んに行われ個人ユーザがWindowsやMacintoshと併用できるとことろまできています。
Linux関連のディストリビューションの種類も多く初心者にはどれがいいのか迷うところですが自分の用途とスキルに応じて選べるというのもある意味では大きな利点かと思います。
雑誌の付録として商用アプリを外したいわゆるFTP版CD-ROMも付いてきますので実際に購入する前に感触を確認することができます(こういうことはWindowsやMacintosh OSなどの商用OSではマネのできないことです)。
7
FreeBSD

FreeBSDはLinuxよりも多少遅れて開発されたものですが特に日本ではLinux以上に多くの関心を集めたフリーのUNIX系OSです。
Linux同様FreeBSDの場合も無償OSで接続クライアント数によってライセンス費用がかさむということはありません。
しかしLinuxが結果として多くのサードベンダーに支持されたということもありFreeBSDへの関心は次第に薄れてきているような気がします。
しかしLinuxの成果はFreeBSDにも着実に移植されてきていますので従来からのFreeBSDユーザは今後もFreeBSDの進化に期待していると思います。
ただ現状ではLinuxの後追いとしての印象が強いという見方も出てきていますが...。
FreeBSDの場合にはLinuxとは事情が違ってディストリビューションが限定されていますので選択肢がほとんど無いという意味ではそれが普及の阻害になる恐れがあります。
Linuxとの相互反映のためにもFreeBSDのコミュニティ陣営にもFreeBSDならではの機能開発に是非注力して戴きたいと思います。
8
Solaris

SolarisもSolaris7から無償版が出るようになりました。
有償版では最低でも10万円近くもしていたのでよほどの事情が無い限り単に手軽にPC-UNIXを使ってみたいという人ならLinuxかFreeBSDを選択するかと思います。
Solarisの場合は1社で開発しているためどうしても改訂版のリリースまでに時間がかかるということがあります。
またSolarisに関する市販の解説書も少ないのでPC-UNIX初心者はやはりLinuxあたりに関心を寄せることになるかと思います。
Linuxディストリビューションとは異なりSolaris8になってもPPP接続設定などはいくつかの設定ファイルをエディタで記述する必要がありPPP接続定義などがGUIベースで簡単にできるようになっているLinuxディストリビューションの方が個人利用には向いているかと思います。
ただ商用PC-UNIXでOracle8iあたりをとにかく一度動かしてみたいというのでればOracle8i付属のSolaris8がいいかも知れません。
さすがに商用OSだけあってかXウィンドウでの日本語環境は安心して使えます。
9
UnixWare

UnixWareは商用PC-UNIXですが情報収集という点ではSolarisよりも困難です。
(マスコミにはやし立てられることもなくインターネット上での情報サイトも少く、一般書籍もほとんど目にすることがないようです)
UnixWareは使い勝手の向上に力が入っておりいろいろな設定をGUIベースのAdminツールで行うことができます。
デスクトップの外観はSolarisよりもお固いイメージで遊び心を望む人にはちょっと不向きな感じが致しますがLinux対応のアプリケーション(GIMP等)も結構UnixWareに移植されていますのでそれなりに楽しむことはできます。
Solaris同様に商用OSだけあってかXウィンドウでの日本語環境は安心して使えます。
10
超漢字

超漢字(B-right/V,超漢字2含む)は多種多様な漢字を使わざるを得ない状況にあるユーザを支援するOSとして独自の存在価値を持っています。
超漢字対応のWebブラウザやメールソフトの使い勝手や機能などは他のOS対応のものには及びませんが多種多様な漢字が扱えるという点は他のOSではカバーできないものだと思います。
超漢字の起動スピードは非常に高速であり必要な時にさっと立ち上げてさっと仕事をしてさっと終了させるという気持ちのいい使い方ができます。
NIFTYなどで図形や画像入りの文書(TAD形式)で情報交換できるというのも人気の秘密かも知れません。
ニーズがある限り存続するOSの一つではないでしょうか。
尚、コンソール機能を使えばtelnetやftpなども簡単に利用できます。
商用ソフトはほとんどありませんが簡単なワープロソフトや表計算ソフトは付属していますので通常利用ではあまり支障はないかと思います(でも他のOSとのデータ交換はちょっと不便です)。
他のOS(WindowsやMac等)と市場を争っていないという意味で大変貴重なOSです(B-right/VにWindowsやMacのようなマルチメディア機能を要求する人はほとんどいないのでは無いかと思います)。
11
BeOS

BeOSはメディアOSというキャッチフレーズで登場したOSですがBeOSの良さを引き出すアプリが少ないというのが普及の障壁になっていると思われます。
Terminalを使ってUNIX系コマンドを使ったりCコンパイルをしたりすることもできますが一般ユーザにとってのうれしさは今のところは少ないようです。
超漢字同様にOSの起動スピードは非常に高速であり必要な時にさっと立ち上げマルチメディア再生を楽しんだらさっとOSを終了させたい人には魅力的かも知れません。
telnetサーバ,ftpサーバ,Webサーバも標準で動作させられるので他のOSとの連携性もまずまずといったところです。
もちろんモデムによるPPP接続もできます。 但しサポートしている周辺デバイスが少なくバージョンアップのサイクルも比較的長いため手持ちの周辺機器をフル回転させられるかどうか不安をもつ人もいるのではないでしょうか。
BeOSのキラーソフト(BeOSを使わざるを得ないようにするアプリ)が充実しないといつかはしぼんでしまうという危険性をもっているのではないでしょうか。
12
MINIX

MINIXはとても小さなPC-UNIXです。
日本語化キットを組込めば日本語も扱えます。
カーネルソースを一部変更すればネットワーク機能も利用できます。
自分でPC-UNIXのソースを学習したり改造したい人には結構向いていると思いますがMINIX関連の情報入手はインターネットでも書籍類でも現在は非常に困難な状況です。