OpenSolarisの環境
2005年1月にSolaris 10の正式版(3/05版)がリリースされました(システム構成や用途に関係なく無償で入手可能)。
2005年6月にはそのSolaris 10のソースコードが公開されオープンソースとしてのOpenSolarisの開発が開始されました。
OpenSolarisにはいくつかのディストリビューションがあります。
・Solaris Express Community Edition(SXCE)
・Solaris Express Developer Edition(SXDE:2007年2月初リリース)
※2007年5月版もリリースされています。
Solaris Express Developer Editionは開発者向けのもので比較的安定したOpenSolarisです。
ここではSolaris Express Developer Edition(SXDE)環境を簡単に紹介します(2007年5月版使用)。
(1)OpenSolarisの取得
OpenSolarisのバイナリはhttp://www.sun.com/software/solaris/solaris-express/get.jspから入手できます。
専用のダウンロードマネージャでsol-nv-b64a-x86-dvd-iso-a.zip, sol-nv-b64a-x86-dvd-iso-b.zip, sol-nv-b64a-x86-dvd-iso-c.zipをダウンロードします。
ダウンロード後は自動解凍されてsol-nv-b64a-x86-dvd-iso-a, sol-nv-b64a-x86-dvd-iso-b, sol-nv-b64a-x86-dvd-iso-cができます。
後は以下のコマンドでDVDイメージを作成します。
copy /b sol-nv-b64a-x86-dvd-iso-a + sol-nv-b64a-x86-dvd-iso-b + sol-nv-b64a-x86-dvd-iso-c sol-nv-b64a-x86-dvd.iso
このDVDイメージをDVDで書き込めばインストールDVDの完成です。
(2)OpenSolarisのインストール
OpenSolarisのインストールはかなり簡素化されていてインストール中に指定する細々としたものはほとんど省かれています(ホスト名設定もありません)。
- インストールDVDからのブート
- GRUBメニュー選択
「Solaris Express, Developper Edition」エントリを選択してブートします。
- インストール種類の選択
デフォルトの<Solaris Interactive (Default) >を選択します。
- Configure Keyboard Layout
Japaneseを選択します。
- グラフィカル画面表示
大きなデスクトップに「If the screen is legible, press ENTER ins this window.」と表示されます。
Enterキーを押します。
- Select a language
Japaneseを選択します。
- 大陸と国
アジアの日本を選択します。
- 日付と時刻
表示内容を確認します。変更もできます。
- rootパスワード設定
- ライセンスへの同意
- ソフトウェアのロケール選択
「日本語(ja)」とか「日本語(日本,UTF-8)(ja_JP.UTF-8)」を選択します。
- システムのロケール選択
「日本語(ja)」のままで構いません。
- fdiskパーティションのカスタマイズ
ここでファイルシステムの配置をカスタマイズします。
- インストールの準備完了
ここまでに指定したインストール情報がサマリ表示されます。
<インストール開始>ボタンでインストールが開始されます。
- インストール中...
インストールされるパッケージが次々に表示されます。
- 開発ツールのインストール
Sun Studio 12, NetBeans 5.5も自動で追加インストールされます。
- インストールの完了
ネットワーク/ホスト名の設定やXの設定等はなしのままインストールは完了します。
ネットワークはDHCPが使用され、ホスト名は「solaris-devx」となります。
ここでリブートします。
- GRUBメニュー
インストール後のGRUBメニューには2個のエントリがあります。
・Solaris Nevada snv_64a X86
・Solaris failsafe
ここではSolaris Nevada snv_64a X86を選択してブートします。
- グラフィカルログイン画面
rootでログインします。
- デスクトップ選択
ここでは以下の中から選択できます。
・Gnome 2.16 for OpenSolaris
・共通デスクトップ環境
ここではGnome 2.16 for OpenSolarisを選択します。
- ユーザとグループの画面
ここで一般ユーザアカウントを作成します。
- Solaris登録ウィザード
Solarisソフトウェアを今登録するか後で登録するかを選択します。
(3)OpenSolarisのカスタマイズ
- デスクトップサイズの変更
[Preferences]−[画面解像度]メニューでデスクトップサイズをその場で変更できます。
- フォント変更
システム標準で組み込まれているフォントはそれほど見やすいものではありません。
ファイルブラウザから好みのフォントをインストールします。
後は[Preferences]−[フォント]でフォント設定を変更します。
- デスクトップ
フォント設定変更後のデスクトップ画面です。