Vine Linux 2.0
Vine Linux 2.0が2000年4月14日にリリースされました。
Vine Linux 2.0はRed Hat 6.1をベースにしたディストリビューションであり、そのカーネルは2.2.14です。
日本語環境に特に力を入れてきたVine LinuxのそのVer2.0の環境をちょっぴりみてみましょう。
(1)グラフィカルログイン画面
(2)Window Makerデスクトップ
Vineと言えば1999年1月にその0.97βが公開された時からWindow Makerというデスクトップ環境で綺麗なデスクトップを見せてくれました。
Vine Linux 2.0になってもWindow Makerを使ったそのデスクトップはやはり見事な美しさを感じさせてくれます。
標準のデスクトップアイコンはこちらです。
(3)GNOME/KDE環境
Vine Linux 2.0の標準デスクトップ環境はWindow MakerですがGNOMEやKDEもグラフィカルログイン時に選択できるようになっています。
(4)GIMP
GIMPでの日本語テキスト入力も問題なく行えます。
ただメニューについては日本語化が不完全なようですがあまり気になりません。
(5)NC 4.72
Vine Linux 2.0で標準インストールされるNC 4.72については特にフォントの再設定をしなくてもきれいな日本語表示ができるようになっています。
(6)日本語対応度
Vine Linuxの日本語対応度は当初から定評がありました。
端末コマンドについても日本語対応がなされています。
またGnumericスプレッドシートについても日本語エディタからGnumericスプレッドシートのセルへの日本語データのコピー&ペーストが特に問題なく行えます。
またGnumericスプレッドシート内のセルでの日本語表示も比較的きれいです。
(7)Windowsからのアクセス
(8)特殊なデバイスの組み込みについて
Vine Linux 2.0の標準インストールの場合、特殊なデバイス(ISA系のNE2000カード等)についてはそのドライバが自動組み込みされないことがあります。
そういう場合には「expertモードのインストール」でそのデバイスドライバを組み込むことができます(できる可能性が高いという方が適切かも)。
ここでは「expertモードのインストール」を使用してレガシータイプのISA系NE2000カードを組み込む手順を紹介します。
- CD-ROMからブートします(ブータブルCD-ROMが使えない環境ではインストール用FDからブートします)
- 「boot:」プロンプトが表示された段階で「boot:expert」というようにexpertを指定してEnterキーを押します。
- 「ドライバディスクを入れて"OK"を押すと次に進みます」というダイアログが出ますのでこの場合は<キャンセル>を選択します。
- その後使用する言語及びキーボードタイプの質問が出ますのでJapanese, jp106という選択をします。
- インストールメディアの選択では通常CD-ROMを選択します。
- 次に「あなたのマシンの特殊なデバイスドライバを持っていません.読みこみましょうか?」というダイログが出ますので<機器の追加>を選択します。
- 追加する機器のタイプで<ネットワーク>を選択します。
- ドライバの選択で<NE1000, NE2000, and compatible>を選択します。
このとき<モジュールパラメタを指定する>というオプションをONにして<了解>ボタンを押します。
- モジュールパラメタとしてI/Oアドレス及びIRQの値を指定して<了解>ボタンを押します。
この結果として「以下の機器が接続されているのを確認しました」というメッセージと共に「NE1000, NE2000, and compatible」というデバイス名が表示されます。
- ここで<終了>ボタンを押すとやっとGUIベースのインストール画面に切り換ります。
後は通常のインストール手順と同じです。
- この手順で組み込まれたNE2000カードを使って他のマシンとの接続テストを実施する前にifconfigコマンドでネットワークカードの動作状況を確認してみるといいかと思います。
- 他のマシンとの接続が問題無く行えました。