Turbolinux 7.0
2001年9月7日にTurbolinux 7 Workstationがリリースされました。
製品の呼び名は「TurboLinux Workstation 6」から「Turbolinux 7 Workstation」という形式に変更されました。
Turbolinux 7 WorkstationはTurboLinux 6からのメジャーアップグレード版でカーネル2.4.5が搭載されておりUSB,PCカード等のホットプラグデバイスもサポートされるようになりました。
またインストーラは従来のテキストベースのものからグラフィカルインストーラ(Mongoose)に刷新されました。
更に標準のデスクトップ環境はKDE(KDE 2.1.1)に変わり、GNOMEのバージョンもGNOME 1.4になりました。
ここではTurbolinux 7 Workstation(以下Turbolinux 7と略します)についてKDE 2.1.1環境での利用例を中心に紹介します。
(1)グラフィカルインストーラ
グラフィカルインストーラを使用したインストールの流れは次のようになります。
- インストール用Disc1からブート
インストール用Disc1からブートすると「boot:」プロンプトが出ますのでそのままEnterを押します。
- Choose a Language
「Choose a Language」画面でデフォルトのEnglishをJapanaeseに変更します。
- Turbolinuxのロゴ表示
言語選択後はグラフイカルインストーラが起動し、Turbolinuxのロゴが表示されます。
- インストールクラス選択
ここからは完全なGUIインタフェースによるインストール操作となります。
またインストール画面の左側にはインストールの流れが分かる表示がありますので操作手順の見通しも把握しやすくなります。
実寸画像はこちらです。
- キーボード選択
- マウス設定
- インストール先設定
TFDiskでインストール先パーティションを作成します。
デフォルトのファイルシステムはext2ですがext3もサポートされています。
またフォーマットするパーティションの選択もここで設定します。
- ブートローダ設定
LILOの設定を行います。
- ネットワーク設定
- 時間帯設定
- アカウントの設定
rootユーザのパスワードを設定します。
ここで一般ユーザを作成することもできます。
- インストールタイプ選択
デフォルトは「標準デスクトップ」タイプになっていますが、自由に選択することもできます。
- モニタの設定
- Xの設定
ここではXの設定をテストすることができます(テスト表示画面)。
- サウンドカードの設定
- セキュリティレベル設定
「高レベル」「中レベル」「低レベル」の中から選択します。
- インストールの準備ができました
- インストールに必要な情報が全て設定されました。
- パッケージのインストール開始
パッケージのインストールステータス表示は切り替え表示できます。
パッケージ一覧はこちらです。
- CD-ROMの交換
- 追加パッケージのインストール
- ブートディスクを作成する
- インストールが完了しました。
- 自動リブート
- LILOの表示
- ログイン画面
(2)デスクトップ環境
- KDE環境(2.1.1)
- GNOME環境(1.4)
(3)日本語環境
Turbolinuxは従来通り日本語環境が整備されているためほとんど問題なく日本語を使用できます。
下のロゴは追加したフォントを使用してGIMP(1.2.1)で作成したものです(ロゴ作成の様子(KWordも使ってみました)。
(4)Webサーバ(Apache)の利用
Turbolinux 7には標準でWebサーバ(Apache 1.3)も付属しています。
Turbolinux 7付属のWebブラウザでローカルアクセスしてみました。
(5)Samba/SWATの利用
Turbolinux 7にはSamba(2.2.1a), SWAT(SambaのWeb管理ツール)が付属しています。
Sambaの設定ファイルは/etc/smb.confです。
(6)Turboツールの利用
Turbolinux 7にはCUIベースのツール(ユティリティ)がいくつか付属しています。
(7)Windows連携
2001年11月16日にリリースされたWindows XP環境からTurbolinux 7をアクセスしてみました。
(8)パッケージのアップグレード
Turbolinux 7にはzabom(1.5.0)というパッケージ管理ツールが付属しています。
このツールを利用するとTurbolinuxのFTPサイトにあるパッケージを使用した自動アップデートが簡単に行えます。
- パッケージ管理ツールの起動
パッケージ管理ツールはKDEメニューの[Turbolinux]−[パッケージ管理ツール]で起動できます。
- ようこそ画面
このようこそ画面で<自動アップデート>を選択してEnterキーを押します。
- メディア選択画面
ここではFTPサーバを選択します。
- FTPサイトの選択画面
ここではアップデートサイトを選択します。
- アップデートサイト画面
アップデートサイトの一覧画面ではftp.turbolinux.co.jpを選択します。
- アップデート対象パッケージリストの表示画面
ここで<続行>ボタンを押すとパッケージの依存関係の確認が行われた後、パッケージのダウンロードとアップグレードが自動的に行われます。
- パッケージのアップグレード表示画面
- アップデートの終了
アップデートが正常終了しても特にメッセージは出ないようです。
通常はここで手動リブートします。
- アップデート後の確認とシステム再設定
アップデートしたパッケージによってはシステム設定を再設定する必要があります。
例えばsambaを2.2.1aから2.2.7aにアップデートすると元の/etc/smb.confは/etc/smb.conf.rpmsaveにリネームされます。
またsamba 2.2.7a用の/etc/samba/smb.confが自動生成されますがその内容はデフォルトのままです。
そこで/etc/samba/smb.confを再設定しなければなりません。
尚、KDEパッケージやカーネルもアップデート対象となります。
アップデートされたKDE(2.2.2)のKDEメニューはこちらです。
- アップデート後のWindows連携例(SWATの利用)
パッケージの自動アップデートでアップデート対象パッケージが存在しない場合には「現在アップデート可能なパッケージはありません。」と表示されます。
尚、パッケージの自動アップデートを続けていくとTurbolinux 7のパッケージ構成は限りなくTurbolinux 8の最初のパッケージ構成に近づくことになります。
(9)Mozilla 1.6 Beta版の導入
2003年12月にリリースされたMozilla 1.6 Beta版をTurbolinux 7環境に導入してみました(ダウンロードサイト)。
Mozilla 1.6 Betaは/usr/local/mozillaにインストールされ、/usr/local/mozilla/mozillaがその実行ファイル(mozilla)はとなります。