仮想フレームバッファ(デバイス)はメモリ上にXウィンドウ画面をマッピングする特殊なXサーバです。
Linuxマシンを遠隔GUI操作に限定して使用するために実機での直接GUI操作ができないようにする場合は仮想フレームバッファが役に立ちます。
またXenのDomainUなどのようにビデオカードが使えず通常のXサーバが使用できない場合に仮想フレームバッファを導入してXDMCP接続してGUI操作したりもできます。
ここでは2007年4月8日にリリースされたDebian GNU/Linux 4.0(以下Debian 4.0)に仮想フレームバッファを導入し、
Cygwin/X等のXサーバからのXDMCP接続やVNCクライアントからのXDMCP接続を行う手順を紹介します。
1.前提条件
Debian 4.0の最初のインストールはnetinst CD(ネットワークインストーラ)からのインストールとし、
「ソフトウェアの選択」ではデスクトップ環境から標準システムまですべて選択するものとします。
今回の環境では以下のパッケージがインストールされています。
Debian 4.0のパッケージ一覧(netinstインストールのためアップデートパッケージを含みます)。
尚、netinstによるインストールのタイミングによってはインストール後すぐにアップデート有りのマークが表示されることがあります。
2.固定IPアドレス化(任意)
Debian 4.0のnetinstではDHCPサーバによるIPアドレス割り当てが標準となっています。
※インストール時、「ネットワークハードウェアの検出」の後、DHCPでのネットワーク設定が行われます。
ここでは仮想フレームバッファを導入したDebian 4.0の実行環境(仮想マシン環境)でDHCPが使用できない場合も想定し固定IPアドレス割り当てを推奨します。
# vi /etc/network/interfaces
Debian 4.0でのeth0の標準定義は以下の2行のようになっています。
allow-hotplug eth0 iface eth0 inet dhcp |
auto eth0 iface eth0 inet static address 192.168.0.40 network 192.168.0.0 netmask 255.255.255.0 broadcast 192.168.0.255 gateway 192.168.0.1 |
[daemon] RemoteGreeter=/usr/lib/gdm/gdmgreeter [security] AllowRoot=true AllowRemoteRoot=true [xdmcp] Enable=true |
name=Standard server command=/usr/bin/X -dpi 96 -audit 0 flexible=true |
@echo off chdir C:\cygwin\usr\X11R6\bin set PATH=C:\cygwin\bin xwin -screen 0 1024 768 -query deb40share -from Windows側アドレス -fp "tcp/deb40share:7100" |