Compiz Fusion(Ubuntu 9.04 ライブ on Intel Mac編)
2009年4月にUbuntu 9.04がリリースされました。
Ubuntu 9.04をIntel Mac上でライブ起動してCompiz Fusion(ver 0.8.2)を試してみました。
ここではMacBook Proでの無線LAN環境でCompiz Fusion環境を整えて実行する手順を紹介します。
尚、今回使用したIntel MacはApple MacBookPro5シリーズボード採用のもので、そのハード構成は以下の通りです。
・CPU:Core 2 Duo T9600 @ 2.80GHz
・メモリ:4GB(DDR3 1067MHz)
・GPU:NVIDIA GeForece 9400M及びNVIDIA GeForce 9600M GTの2個搭載(Mac OS Xでは切替可能)
・有線LANチップ:NVIDIA nforce 10/100/1000 Mbps Ethernet(今回使用せず)
・無線LANチップ(AirMac Extreme):Broadcom BCM432b 802.11ワイヤレスコントローラ
・モニター:17インチLEDバックライトディスプレイ
- Ubuntu 9.04 ライブ起動
Ubuntu 9.04のCD-ROMからブートし、
メニューの[コンピュータに変更を加えないでUbuntuを使ってみる]を選択してEnterキーを押下します。
その後、約3分でデスクトップが使用可能となります。
- 無線LANの使用可能化
Ubuntu 9.04起動直後のGNOMEパネルのネットワーク接続アイコンには×マークが付いています。
しかしUbuntu起動時にBCM432b用ドライバ(Broadcom STA無線ドライバ)が有効化されており、
ネットワーク接続アイコンを左クリックしてアクセスポイントを選択して暗号化キーを指定すると接続可能となります。
- GLX対応NVIDIA Xサーバ(nvidiaドライバ)の組み込みとウィンドウマネジャの切り替え
Ubuntu 9.04起動直後のXサーバはGLX未対応のデフォルトXサーバ(nvドライバ)が使用されています。
そこで次の手順でGLX対応NVIDIA Xサーバ(nvidiaドライバ)を組み込みます。
(1)[システム]−[システム管理]−[ソフトウェアソース]でオープンソフトウェア(universe)を有効にします。
(2)次のコマンドを実行してGLX対応NVIDIA Xサーバ(nvidiaドライバ)をインストールします。
$ sudo apt-get install nvidia-glx-180
(3)更に、次のコマンドを実行してGLX対応の/etc/X11/xorg.confを作成します。
$ sudo nvidia-xconfig ※再作成された/etc/X11/xorg.confの内容
(4)再ログインすると再作成された/etc/X11/xorg.confが使用されてNVIDIAのロゴが一瞬表示されます。
(5)再ログインによってウィンドウマネジャがmetacityからcompizに自動切り替えされます。
※Compiz Fusion用の一部のパッケージ(compizconfig-settings-manager, emerald, fusion-iconは除く)は最初から組み込まれています。
(6)[システム]−[システム管理]−[NVIDIA X Server Settings]で「GeForce 9600M GT」が使用されていることが確認できます。
- Compiz Fusion関連パッケージのフルインストール
次のコマンドを実行してCompiz Fusion関連パッケージをフルインストールします。
$ sudo apt-get install compiz-fusion* compizconfig-settings-manager fusion-icon emerald
- Compiz Fusion効果のカスタマイズ
CompizFusion設定マネージャでCompiz Fusion効果のカスタマイズを実施します。
※ワークスペースの個数は4個以上に設定します。
下記はスカイドーム画像としてMacintosh HD中のAqua Blue.jpgを使用したデスクトップキューブです。
- Ubuntu 9.10の場合
Ubuntu 9.10(2009年10月29日リリース版)でもそのライブ版でCompiz Fusion(ver 0.8.4)を使用してみました。
- Ubuntu 9.10 ライブ起動
Ubuntu 9.10のCD-ROMからブートし、
メニューの[コンピュータに変更を加えないでUbuntuを使ってみる]を選択してEnterキーを押下します。
その後、約7分でデスクトップが使用可能となります。
- 無線LANの使用可能化
Ubuntu 9.04の場合と違いUbuntu 9.10ではBroadcom STA無線ドライバは自動では有効化されません。
そこで[システム]−[システム管理]−[ハードウェアドライバ]でBroadcom STA無線ドライバを有効化します。
有効化の際、「ドライバのダウンロードとインストールを実行しています」と表示されますが実際には付属のドライバが有効化されるだけです。
ハードウェアドライバ画面では再起動待ちの表示となりますが実際には再起動なしで使用可能となっています。
- GLX対応NVIDIA Xサーバ(nvidiaドライバ)の組み込みとウィンドウマネジャの切り替え
これはUbuntu 9.04の場合と同様ですがUbuntu 9.10でのuniverseではnvidia-glx-185が利用可能です。
尚、Ubuntu 9.10の場合には/etc/X11/xorg.confは存在しませんがnvidia-xconfigコマンドでGLX対応の/etc/X11/xorg.confを作成します。
- Compiz Fusion関連パッケージのフルインストール
これはUbuntu 9.04の場合と同じです。
- Compiz Fusion効果のカスタマイズ
これもUbuntu 9.04の場合と同じです。
ここではemeraldテーマとしてMac Leopard Remixテーマを利用したデスクトップキューブ例を紹介します。
※Mac Leopard Remixテーマは http://www.gnome-look.org/ のBerylカテゴリからダウンロードできます。
- その他のライブ版
NetBSD/i386 5.0ベースのライブ版であるJibbed 5.0はブートの途中でフリーズします。
フリーズ箇所はNetBSD/i386 5.0インストーラと同じ以下の箇所です。
usb2 at ohci1 ...
ohci1 at pci0 dev 6 function 1: ...
ここでフリーズします。
|
対策版に期待しましょう。
(NetBSD/i386 5.0.1もインストールはできませんがそのライブ版であるJibbed 5.0.1ではネットワークも利用可能となりました)。
※NetBSD/i386 5.0は古い世代のMacBook Proには対応しているようです。