Intel MacでのUSBメモリのNetBSD 5.0利用

2009年4月29日にNetBSD 5.0がリリースされました。
2009年5月10日にはNetBSD/i386 5.0をベースにしたLive CD版としてJibbed 5.0がリリースされました。
2009年3月23日にはNetBSD検出機能をサポートしたrEFIt 0.13がリリースされました。

上記ソフトを使用してIntel Macで「USBメモリのNetBSD 5.0」を利用する手順を以下に簡単に紹介します。
尚、USBメモリやUSBディスクにインストールしたNetBSD 5.0はrEFItから直接ブートすることはできません(chrootを利用します)。


1.マシン環境



2.USBメモリへのrEFIt 0.13の導入



3.USBメモリへのNetBSD 5.0のインストール

(1)rEFIt用USBメモリとは別にNetBSD 5.0をインストールする16GBのUSBメモリをセットします。
※GNOMEを一気にインストールする際に約10GB消費しますので16GB以上のUSBメモリが推奨です。
(2)NetBSD 5.0のインストールCDをセットします。
(3)cキーを押しながら電源を入れます。
(4)あとは通常のインストール手順と同様ですが今回の場合のインストール先ディスクは「sd1」となります。
Macboot USB2が「sd0」扱いとなります。
(5)インストール後のシャットダウンを行います。


3.USBメモリのNetBSD 5.0の起動



4.USBメモリのNetBSD 5.0へのXサーバ関連モジュールのインストール



5.GNOMEデスクトップ環境の構築

# export ALLOW_VULNERABLE_PACKAGES=yes
# cd /usr/pkgsrc/meta-pkgs/gnome
# make NO_CHECKSUM=yes install clean clean-depends
# cd /usr/pkgsrc/meta-pkgs/gnome-admin
# make install clean clean-depends
# cd /usr/pkgsrc/x11/gnome-themes-extras
# make install clean clean-depends
# cd /usr/pkgsrc/www/firefox3
# make install clean clean-depends
# cd /usr/pkgsrc/fonts/ja-sazanami-ttf
# make install clean clean-depends
# cd /usr/pkgsrc/fonts/kochi-ttf
# make install clean clean-depends
# cd /usr/pkgsrc/fonts/vlgothic-ttf
# make install clean clean-depends
# cd /usr/pkgsrc/inputmethod/uim ※uim-Anthy環境の導入
# make install clean clean-depends
# cd /usr/pkgsrc/graphics/gimp
# make install clean clean-depends
# ln -s /usr/pkg/sbin/gdm /etc/rc.d/gdm
GDM設定ファイルの所在は次の通りです。
・/usr/pkg/etc/gdm/custom.conf
・/usr/pkg/share/gdm/defaults.conf


6.一般ユーザの作成

# groupadd bsduser
# useradd -G wheel -g bsduser -d /home/bsduser01 -m -s /bin/ksh bsduser01
# passwd bsduser01
# su - bsduser01
$ vi .xinitrc
下記内容を登録します。
export XMODIFIERS=@im=uim
export GTK_IM_MODULE=uim
exec uim-xim


7.GNOMEデスクトップ利用

# su - root
# mkdir /var/run/dbus; /usr/pkg/bin/dbus-daemon --system
# /etc/rc.d/gdm start
これでGDMログイン画面が表示されます。
(1)GDMログイン画面の[Language]−[Select Language]でJapaneseを選択すると日本語GDMになります。
(2)[セッション]でgnome-desktopを選択します。
(3)一般ユーザ(bsduser01)でログインします。
(4)GNOMEの[システム]−[設定]−[自動起動するアプリ]で自動起動するプログラムとして以下を指定します。
・uim-toolbar-gtk-systray
・uim-xim
(5)一旦ログオフします。
(6)再度GDMログイン画面を表示してログインします。
(7)日本語入力も可能となります。
(8)GNOMEデスクトップを操作します(
デスクトップ画面例)。


8.終了操作

(1)GNOMEからログオフします。
(2)念のため以下のコマンドを実行します。
# sync:sync:sync
# exit
# umount /mnt
# shutdown -h now


9.ご参考:wip/modular-xorg-serverの導入手順

USBメモリ/USBディスクではなくrEFItから直接NetBSD 5.0をブートできる環境があった場合を想定して、
wip/modular-xorg-serverを導入してxf86-video-intelを利用する手順を紹介します。
あくまでもご参考です。