2015年3月12日に無償評価版のVMware vSphere Hypervisor(ESXi)の6.0.0がリリースされました。
その後、6.0.0b(2015年7月7日)、6.0.0 Update 1(2015年9月10日)、6.0.0 Update 2(2016年3月15日)が順次リリースされました。
ESXi 6.0.0 Update 2(2016年3月15日)のリリースに合わせて同日にVMware vCenter Server 6.0.0 Update 2もリリースされました。
(VMware vCenter Serverは簡単に言うと「ESX(i)を束ねたデータセンタを管理するサーバ」のことです)
VMware vCenter Serverを導入することでESX(i)仮想マシンに対して「移行」、「クローン作成」、「テンプレートの作成」等の機能も使えるようになります。
ここではvCenter Server 6.0(正確にはVMware vCenter Server 6.0.0 Update 2)のインストールとそのvCenter Serverで管理されるデータセンタの構築例についてご紹介致します。
※ここでのvCenter Server 6.0の導入ホストはオープンギャラリー:VMware vSphere Hypervisor (ESXi 6.0でのNested ESXi-Hyper-V)で示したESXi 6.0ホストです。
[ご紹介事項]
(1)vCenter Serverの評価ライセンスについて
(2)LinuxベースのvCenterソフトウェアについて
(3)VCSAデプロイ時のDNSサーバ参照について
(4)vCenter Serverの日本語キーボード化について
(5)VMware Client Integration Plug-in 6.0.0のインストール
(6)VCSA(VMware vCenter Server Appliance)のESXiホストへのデプロイ手順
(7)vCenter Server(vcenter)への各種リモート管理接続形態
(8)vCenter Server(vcenter)でのデータセンタ作成例
(9)vCenter Server(vcenter)での仮想マシンのクローン作成例
(10)テンプレートの作成とその利用例
(11)ネストされた仮想ESXiホストのデータセンタでの管理化について
(12)VMware-Postgresのpsqlによる管理データのSQL確認
今回使用したPCのハードウェア/ソフトウェア構成は以下の通りです。
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VMware-cis-license-6.0.0-3545910.x86_64.rpm VMware-Postgres-9.3.9.0-2921310.x86_64.rpm ※VCSAセットアップツールでのデータベース選択でPostgresを指定した場合 VMware-vpxd-6.0.0-3634794.x86_64.rpm vmware-virgo-6.0.0-3634794.x86_64.rpm VMware-cloudvm-vimtop-6.0.0-3634794.x86_64.rpm VMware-sps-6.0.0-3634794.x86_64.rpm VMware-cloudvm-vimtop-6.0.0-3634794.x86_64.rpm vmware-vsm-6.0.0-3634794.x86_64.rpm |
login as: root VMware vCenter Server Appliance 6.0.0.20000 Type: vCenter Server with an embedded Platform Services Controller root@vcenter.mydomain.net's password: ************ Connected to service ...途中略... Command> shell.set --enabled True ※BASHの有効化 Command> shell ※BASH起動 vcenter:~ # プロンプト表示となるのでLinuxコマンドを使用できます。 vcenter:~ # vi /etc/sysconfig/keyboard [変更内容] KEYTABLE="us.map.gz"をKEYTABLE="jp106.map.gz"に変更 YAST-KEYBOARD="english-us.pc104"をYAST-KEYBOARD="japanese.pc104"に変更 :wq!で保存 vcenter:~ # reboot (shutdown -r nowでもOK) |
[root@esxi:~] vm-support -V |grep vcenter ※実行・停止ステータス確認(Registered:停止状態, Running:実行状態) /vmfs/volumes/570c2fb0-2ebb46d0-14d2-001b2120a156/vcenter/vcenter.vmx (Registered) ※実行・停止ステータス確認(Registered:停止状態) [root@esxi:~] vim-cmd vmsvc/getallvms | grep vcenter ※vcenterのVMIDの確認(下記の9がVMID) 9 vcenter [datastore2] vcenter/vcenter.vmx sles11_64Guest vmx-08 VMware vCenter Server Appliance [root@esxi:~] vim-cmd vmsvc/power.on 9 ※vcenterのパワーオン Powering on VM: [root@esxi:~] vm-support -V |grep vcenter ※vcenterの起動に時間がかかるためパワーオンして5分程度過ぎてから実行 /vmfs/volumes/570c2fb0-2ebb46d0-14d2-001b2120a156/vcenter/vcenter.vmx (Running) ※実行・停止ステータス確認(Running:実行状態) [root@esxi:~] vim-cmd vmsvc/power.off 9 ※vcenterのパワーオフ Powering off VM: [root@esxi:~] |
種別 | 接続先 | ログイン情報 | 備考 |
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VMware vSphere ClientによるESXiホスト接続 | (1)仮想マシン一覧の中にvcenterが表示されます。 (2)vcenterの起動(パワーオン)/停止やコンソール表示が可能です。 (3)vCenter Server導入による新規機能は使用できません。 (4)仮想マシンのリソースマップは表示できません。 | ||
VMware vSphere ClientによるvCenter Server接続 | (1)rootでは「サーバにログインする権限がありません」エラーとなります。 (2)接続時のパスワードはSingle Sign-on用パスワードを指定します。 (3)最初にデータセンタの定義とデータセンタへのESXiホストの追加を実施します。 ・データセンタ構成例 (4)仮想マシンのリソースマップが表示できます(vcenterから, esxiから)。 | ||
vSphere Web ClientによるvCenter Server接続 | (1)接続時のパスワードはSingle Sign-on用パスワードを指定します。 ・接続後のトップページ | ||
vCenter Server用管理オブジェクトブラウザ利用のための接続 | (1)管理オブジェクトの参照にはSingle Sign-on用資格情報入力が必要です。 ・管理オブジェクトの参照例 | ||
SSH接続アプリによるvCenter Server接続 | (1)通常のSUSE Linuxに対するコマンド操作が可能です。 |
ゲストOS「vmkernel6Guest」のカスタマイズは、この構成ではサポートされていません。 論理ボリュームマネジャを持つMicrosoft VistaとLinuxゲストは、最新のESXホストおよび VMware Toolsバージョンでのみサポートされています。 |
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仮想マシン(VM)の作成には、ゲストOSの自動インストールは含まれません。 仮想マシンを作成した後、その仮想マシン上にデストOSをインストールする必要があります。 |
(0)カスタマイズ仕様名:vsHVS12R2クローンカスタマイズ仕様2PC名パスワード新ルール (1)登録情報 ※下記のプリセット情報のままとします。 ・名前:Amber ・組織名:OpenGallery (2)コンピュータ名 名前:TXVSHVS12R2-001 (3)Windowsライセンス ※下記のプリセット情報のままとします。 vsHVS12R2のゲストOSであるHyper-V Server 2012 R2は無償OSのため ここでのライセンス情報はすべて指定なしとします。 (4)管理者パスワード ※パスワードは今回変更しています。 ・Administratorのパスワード:************ ・[管理者として自動的にログイン]:off (4)タイムゾーン ※下記のプリセット情報のままとします。 ・タイムゾーン:[(GMT+09:00)大阪、札幌、東京]選択 (5)1回実行(仮想マシン起動時に自動実行するコマンドの指定) ※下記のプリセット情報のままとします。 ここでは何も指定しません。 (6)ネットワークの構成 ・[カスタム設定を手動で選択]:on ・NIC1を選択して[選択したアダプタを編集]アイコンをクリックします。 ・[次のIP設定を使用]:onにしてIPアドレスを変更します。 ・DNSアドレスはプリセット値のままとします。 ここで<OK>をクリックして「ネットワークの構成」ページに戻り<次へ>をクリックします。 (7)ワークグループまたはドメインの設定 ※下記のプリセット情報のままとします。 ・[ワークグループ]:on ・ワークグループの名前:WORKGROUP (8)オペレーティングシステムのオプションの設定 ※下記のプリセット情報のままとします。 ・[新規セキュリティID(SID)の生成]:on (9)「終了準備の完了」で新しい仕様(「vsHVS12R2クローンカスタマイズ仕様2PC名パスワード新規ルール」)のサマリが表示されます。 ※ここでの「終了準備の完了」は「新しい仮想マシンゲストカスタマイズ仕様」ウィザードのサマリであり「vsHVS12R2CloneC - テンプレートからのデプロイ」ウィザードの終了準備の完了ではありません。 ここで一旦<終了>をクリックして「ゲストOSのカスタマイズ」ページに戻ります。 戻った「ゲストOSのカスタマイズ」ページには新しく作成した「vsHVS12R2クローンカスタマイズ仕様2PC名パスワード新ルール」という仕様名が追加表示されています。 その「vsHVS12R2クローンカスタマイズ仕様2PC名パスワード新ルール」を選択して<次へ>をクリックします。 (10)終了準備の完了 ここで表示される「終了準備の完了」ページで<終了>をクリックするとテンプレートの作成が開始されます。 |
# /opt/vmware/vpostgres/9.3/bin/psql -w -U postgres |
# /opt/vmware/vpostgres/9.3/bin/psql -w -U postgres -l [表示内容] List of databases Name | Owner | Encoding | Collate | Ctype | Access privileges -----------+----------+----------+-------------+-------------+----------------------- VCDB | vc | UTF8 | en_US.UTF-8 | en_US.UTF-8 | =Tc/vc + | | | | | vc=CTc/vc postgres | postgres | UTF8 | en_US.UTF-8 | en_US.UTF-8 | template0 | postgres | UTF8 | en_US.UTF-8 | en_US.UTF-8 | =c/postgres + | | | | | postgres=CTc/postgres template1 | postgres | UTF8 | en_US.UTF-8 | en_US.UTF-8 | =c/postgres + | | | | | postgres=CTc/postgres (4 rows) |
# /opt/vmware/vpostgres/9.3/bin/psql -w -U postgres postgres=# \c VCDB [表示内容] You are now connected to database "VCDB" as user "postgres". VCDB=# ※本プロンプトで入力待ち状態となります。 |
VCDB=# \d |
VCDB=# select * from vpx_table; |
VCDB=# select * from cl_dbversion; [表示内容] id | dbversion | release_version ----+-----------+----------------- 1 | 1.0 | 6.0 (1 row) |
VCDB=# select * from vpxv_entity where entity_type='DATACENTER' order by id; [表示内容] id | name | type_id | entity_type | parent_id | parent_type_id | parent_entity_type ----+---------------+---------+-------------+-----------+----------------+-------------------- 2 | DataCenter1 | 8 | DATACENTER | 1 | 7 | DATACENTER_FOLDER 81 | DataCenter2L2 | 8 | DATACENTER | 1 | 7 | DATACENTER_FOLDER (2 rows) |
VCDB=# select name, publishurl from cl_library; [表示内容] name | publishurl ------------------+----------------------------------------------------------------------------------------- Lib-テンプレート | https://vcenter.mydomain.net/cls/vcsp/lib/31d49c9e-94be-4bab-9bc9-bb3625615c45/lib.json (1 row) |
VCDB=# select name, type from cl_libraryitem; [表示内容] name | type ---------------------+------ Lib-vsHVS12R2CloneC | ovf (1 row) |
VCDB=# \q ※rootのプロンプトに戻ります。 |