エミュレータ環境でのWindows 95

Windows 95の長期保存化の一環としてQEMUとVMware Server環境に既存のWindows 95環境を移行してみました。
Windows 95やアプリケーションの再インストールは手間暇が掛るため実HDDの内容を仮想ディスクにコピーする方式を採用します。

今回使用したエミュレータは次の通りです。

ここでは実機上のWindows 95環境を仮想マシン環境に移行する手順を簡単に紹介します。

  1. 実機上のWindows 95環境
    ・CPU:Intel Celeron 266MHz(1998年リリース)
    ・メモリ:256MB
    ・ビデオアダプタ:ATI 3D Rage LT Pro
    ・ドライブ構成:Cドライブ(IDE HD全体:3.7GB)
    ・LANカード:NE2000(ISA)互換カード(I/Oポート=0x340, IRQ=4)
    ・OS:Windows 95C(OSR 2.5:1997年リリース版)
    ・アプリケーション:Photoshop 5.0, KPT3(Photoshop対応フィルタ), 他多種多様

  2. Windows 95起動ディスク(FD)の作成
    仮想環境でのトラブルに備えてWindows 95起動ディスク(FD)を事前に作成しておきます。
    また仮想ディスクを新たに準備してその仮想ディスクのブート可能化のためにもそのWindows 95起動ディスクを使用します。
    このWindows 95起動ディスクは実環境のWindows 95で作成します。
    作成後、その起動ディスクに下記ファイルが含まれていることを必ず確認しておきます。
    ・COMMAND.COM
    ・DRVSPACE.BIN
    ・IO.SYS
    ・MSDOS.SYS
    ・FDISK.EXE

  3. QEMU環境への移行手順概略
    ここでは物理ディスクと全く同じ容量の仮想ディスクを使用することを前提とします。
    この場合のQEMU環境への移行手順の流れは次のようになります。
    (1)物理ディスクからの仮想ディスク(イメージファイル)作成
    (2)各種ドライバのインストール
    (3)Windows 95の利用

  4. 物理ディスクからの仮想ディスク(イメージファイル)作成
    Windows 95の物理ディスクをLinuxマシンにスレーブ接続します。
    例えばWindows 95の物理ディスクが/dev/hdbとなる場合はLinux環境で以下のddコマンドを実行します。
    # dd if=/dev/hdb of=qemuwin95-flat.img

    ここで作成したqemuwin95-flat.imgをQEMUを実行するWindows環境に転送します。

  5. 各種ドライバのインストール
  6. Windows 95の利用
    各種ドライバのインストール後、QEMU環境でWindows 95を利用できます。



  7. VMware Server環境への移行