エミュレータ環境でのTurboLinux 4.3

古いバージョンのLinuxの長期保存化の一環としてQEMU環境に既存のLinux環境を移行してみました。
Linuxやサーバソフトの再インストールは手間暇が掛るため実HDDの内容を仮想ディスクにコピーする方式を採用します。

今回使用したエミュレータはQEMU on Windows (ver 0.9.1)です。
ここではLinuxとして実機上のTurboLinux 4.3環境を仮想マシン(QEMU)環境に移行する手順を簡単に紹介します。

  1. 実機上のTurboLinux 4.3環境
    ・CPU:Am486 DX4 (100MHz)
    ・メモリ:48MB (16MB+32MB[72pin])
    ・ビデオアダプタ:Trident GUI 9440AGi(VRAM=1024KB:800x600x256色)
    ・ドライブ構成:Linuxパーティション:/dev/hda3(約2.4GB), swapパーティション:/dev/hda6(約0.1GB)
    ※Windows 3.1(FAT16)パーティションもありIDE HD全体では4.3GB。
    ・LANカード:NE2000(ISA)互換カード(I/Oポート=0x300, IRQ=5)
    ・OS:TurboLinux 4.3 (TurboLinuxの主な入門書[TurboLinux 3.0用とその続編の4.x用])
    ・アプリケーション:Oracle 8.0.5 サーバ他
    ・実機上のTurboLinux 4.3デスクトップ(800x600)と/etc/XF86Configの内容

  2. QEMU実行環境
    ・CPU:Core 2 Duo E6600(2.4GHz)
    ・メモリ:3GB
    ・OS:Windows XP Professional SP2
    ・Xサーバ:Xming, X-Server, Astec-X

  3. QEMU環境への移行手順概略
    ここでは物理ディスクと全く同じ容量の仮想ディスクを使用することを前提とします。
    この場合のQEMU環境への移行手順の流れは次のようになります。
    (1)物理ディスクからの仮想ディスク(イメージファイル)作成
    (2)仮想ディスク内ネットワーク設定情報の変更
    (3)TurboLinux 4.3の利用(Xサーバ利用)

  4. 物理ディスクからの仮想ディスク(イメージファイル)作成
    TurboLinux 4.3がインストールされた物理ディスクを別のLinuxマシンにスレーブ接続します。
    例えばTurboLinux 4.3の物理ディスクが/dev/hdbとなる場合はLinux環境で以下のddコマンドを実行します。
    # dd if=/dev/hdb of=tl43-flat.img
    続いてこの仮想ディスクの構成を次のように確認します。
    # fdisk -lu tl43-flat.img
    設定する必要があります シリンダ数.
    あなたは特別機能メニューからこれを行なうことができます
    
    Disk tl43-flat.img: 0 MB, 0 bytes
    240 heads, 63 sectors/track, 0 cylinders, total 0 sectors
    Units = セクタ数 of 1 * 512 = 512 bytes
    Disk identifier: 0x6f13e75f
    
      デバイス Boot      Start         End      Blocks   Id  System
    tl43-flat.img1   *          63     2464559     1232248+   6  FAT16
    tl43-flat.img2         2464560     3084479      309960    5  拡張領域
    tl43-flat.img3         3084480     7953119     2434320   83  Linux
    tl43-flat.img4         7953120     8406719      226800   13  不明
    領域 4 は異なった物理/論理終点になっています:
         物理=(554, 239, 63) 論理=(555, 239, 63)
    tl43-flat.img5         2464623     2887919      211648+   6  FAT16
    tl43-flat.img6         2887983     3084479       98248+  82  Linux swap / Solaris
    

  5. 仮想ディスク内ネットワーク設定情報の変更
    仮想ディスク(イメージファイル)を作成したLinux上で仮想ディスク内ネットワーク設定情報を変更します。

  6. TurboLinux 4.3の利用(Xサーバ利用)の利用
    ネットワーク設定の変更後、QEMU環境でTurboLinux 4.3を利用できます。


  7. QEMU Windows 3.1とQEMU TurboLinux 4.3のネットワーク接続
    エミュレータ環境でのWindows 3.1で示したQEMU Windows 3.1と今回のQEMU TurboLinux 4.3を接続してみました。
    接続方法はQEMUでのVLAN機能を応用しています。
    このVLAN機能を使用したTAP型ネットワークについては「QEMUゲスト間ネットワーク接続環境」をご覧下さい。