BSD/OS環境

BSDI社のBSD/OS 4.0.1が1999年3月にリリースされました(4.4BSD-Liteに先駆けてのリリース)。
BSD/OSは商用のUNIX互換OSであるBSD系OSです。
BSD/OSはIPv6対応含めて主にインターネットサーバとして利用されることを想定しています。
ここではそのBSD/OS 4.0.1について簡単に紹介します。
※元祖UNIXになるべく近いOSを研究したい方は導入検討してみるのもよいかと思います。

尚、BSD/OS 4.0.1を動作させたx86マシン環境は以下の通りです。


(1)インストールとネットワーク設定

インストールFDからブートしてからインストールCD(非ブータブルCD)をセットします。
インストールFDからブートするとまず各種デバイスの認識結果が表示されます。
例えば、Intel PRO/100 Sは「Intel EtherExpress」として認識され、インタフェース名はexp0となります。
またCD-ROMドライブはsr0として認識されます。

BSD/OSのインストールはテキストベースのインストールですがネットワーク設定はWebブラウザで行えます。
BSD/OSのインストーラには説明書きが適切に表示され親切設計になっています。
※インストール途中でのhelp表示方法やコマンド実行方法の解説表示等。

インストールの前半では以下のものを指定します。


(2)BSD/OSのGUI実行

startxでXウインドウを起動するとtwmウィンドウマネジャが表示されます。
そのtwmプロセスをkillして「fvwm &」コマンドでfvwmウィンドウマネジャを起動します。
※/etc/rcから呼ばれる/etc/rc.localではxdm起動処理がコメント化されておりデフォルトではグラフィカルログイン画面は表示されません。

ライセンスキーは早目に登録しておきます。
(noneのままでは接続の都度「ライセンスユーザ数超過」の旨の警告メッセージが表示されます)

(a)まずはCPUとメモリの認識確認(背景でxsnowを実行しています)



(b)デスクトップ全体



実寸画像はこちらです(1024x768)。

(c)kterm
BSD/OSにはktermが付属しています。
ktermでLinux上のOracle 8.0.5に接続利用してみました。



(d)xv
BSD/OSには画像ビューア(xv)も付属しています。



(e)MaxIMの単独実行
Webベースの管理ツールであるMaxIMには多くの機能があります。
(MaxIMの機能:アカウント管理、DNS/ネットワーク管理、シャットダウン含めたシステム管理等)
MaxIMはインストール直後のシステム設定後も単独で起動できます(URLは http://127.0.0.1:880/ です)。



(f)WindowsからBSD/OSへの接続
Windows 3.1のPC/TCP ver 5.0付属アプリケーションからBSD/OSに接続してみました。

(g)MaxIMでのシャットダウン
シャットダウンはMaxIMの画面からも行えます。




(3)別マシンへのBSD/OSインストール
以下のハード構成の別マシンでもBSD/OSをインストールしてみました。
(a)ブート時のネットワークカード自動認識
BSD/OSではNE2000(ISA)互換カードを自動認識します。
ブート時、コンソールに次のように表示されます。
Found ne0 at isa0: NE-2000 Ethernet

(b)Xmetroの設定
MaxIM利用のためのXmetro設定(config_X)でのGraphics Card Configuration for Screen 0では以下の指定をしました。
・Card:ATI 3D RAGEを選択


・VRAM:2MB
・Colors:65K
・Physical Resolution:1024x768
config_Xで自動生成された/etc/XMetroconfigはこちらです(/etc/X.configと同一内容)。
(c)BSD/OSデスクトップでの端末操作
startx後にtwmをkillしてfvwmを起動して端末操作をしてみました。
NE2000(ISA)互換カードのiobaseやirqが自動認識されており問題無くネットワーク利用ができています。



(d)dmesgの表示内容
(e)ps auxの表示内容